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2008年09月25日
平成20年度宮崎県高等学校選抜大会バスケットボール競技大会女子最終日 [ バスケットボール ]
注目の2強対決は延岡学園が小林を70-62でやぶりウインターカップ初出場を決めた。1Qにスタートダッシュで攻め続けてリードを奪った延学、前半終了間際には小林のアウトサイドのシュートで点差を縮められたが、3Q、四季、緒方のシュートで再び突き放しリードをひろげ試合は4Qに。延岡学園はしっかりとボールをまわし、時間を使いきり8点差で逃げ切った。ウインターカップ予選で小林が敗れたのは史上初、今年の戦いを見る限り、2強のハイレベルな争いの結果、宮崎の女子バスケットのレベルが1年で飛躍的に上がった。ウインターカップ本戦での延岡学園戦いが楽しみになった。
(文・撮影:黒田健)
平成20年度宮崎県高等学校選抜大会バスケットボール競技大会
日時:平成20年9月20日(土)21日(日)23日(火)
会場:宮崎大宮高等学校・宮崎市総合体育館・宮崎商業高等学校・宮崎農業高等学校
宮崎西高等学校・宮崎工業高等学校・宮崎南高等学校
主催:宮崎県バスケットボール協会
後援:宮崎県教育委員会・宮崎県高等学校体育連盟・(財)宮崎県体育協会
主管:宮崎県バスケットボール協会高校部会
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●準決勝
●決勝
小林 62-70 延岡学園
延岡学園は1Qからキャプテン岩田がしっかりとボールを運び緒方、薬師寺のインサイドで勝負し得点を重ね25-14と小林をリード。
2Qに入ると序盤は一進一退の攻防が続くが終了間際に小林のアウトサイドからのシュートが次々決まり2点差で前半は終了。
勝負どころの3Q、この大会決して調子の良くなかった1年生四季(里)のアウトサイドからのシュート、緒方のゴール下での確実なシュートが次々と決まり試合の流れが一気に延学に。62-52の10点差で最終Qに。
延学岩田、薬師寺、小林、池上と両チームの主力にファールがかさみゴール下でのあたりが弱くなる。そんな中、得点差を一気に縮めたい小林は3ポイントを狙うが厳しいディフェンスにシュートが決まらない。残り2分の地点で延学薬師寺が負傷でアウト。勝負に出た小林も激しいプレスでボールを奪おうとするが、岩田、甲斐(結)四季(里)が上手くボールをまわし時間を使っていく。最後は小林もファールゲームにでて、アウトサイドからのシュートで反撃するが、最後まで得点差は縮まらず70-62で延岡学園が悲願の初優勝を遂げた。男子と同じようにディフェンスからのチーム作りで延岡学園が小林の伝統のバスケットをやぶった。
●シード決定戦
都城商業 51-100 宮崎商業
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●試合を終えて
宮崎の女子バスケットボールは小林高校の歴史だった。伝統のバスケットは厳しい練習の積み重ねとはげしい競争の上に成り立っている。県内の有望な選手が集まり、毎年のように圧倒的な強さを見せてタイトルを独占していた。そんな僕が2年前のウインターカップで少ない部員数で必死に小林に食い下がって戦う延岡学園女子バスケットボールと出会った。しかし当初はいつものように4Qで力尽きる延岡学園、個人的なパフォーマンスでは決して差はなかったが、最後は6、7人で戦うチームの体力の限界の壁が全国への道を閉ざしていた。しかしそういった流れは少しずつ変わっていった。昨年の秋新人戦で小林に勝利した延岡学園には、将来性を感じる部員が集まっていた。どの競技でもそうだが、1チームが圧倒的な強さを保っている場合は競技のレベルはなかなか上がらない。延岡学園の台頭で男子に遅れをとっていた女子のバスケットのレベルも一気に近づいた。
そして本年度になり1年生が加わった事により女子の県内の勢力図は完全に2強に。総体を制した小林は九州大会、埼玉本大会でも上位に進出。チームもここ数年にはないような仕上がりをみせ、最後の決戦となったウインターカップ予選も決勝までの戦いに死角はないように思えた。対して延岡学園の戦いにも変化が見られていた。本大会1、2年生が中心のメンバーで試合の多くの時間を戦っていた。プレーの荒さはあったが、それぞれが個性を持ち自分の出来る事を一生懸命アピールしていた。チーム内での競争、今までなかった意識が子供達に目覚めていた。男子を見ていてもそうだが北郷監督は選手に厳しいが、言葉の裏側には本当の優しさを感じる。そして一人ひとりの生徒に対して真っ直ぐに接し、子供達の成長に必要なアドバイスを送っている。そして今日の試合、監督の選手に送るアドバイスの言葉はいつもより優しく笑顔も見られた。優勝の瞬間、子供達が歓喜の渦に包まれる中、ホッとした表情をみせた監督の姿も印象的だった。また次の試合を迎える男子が練習を始める中、邪魔と怒るシダットの顔も優しい笑顔につつまれていた。
男子が日本一になり、そして女子も全国への扉を開けたチームとしての延岡学園バスケットボールの勝利。コートには2年前に力尽き悔しさをみせていた3年生が全身で喜びを表現し抱き合う姿があった。新しい宮崎の女子バスケットボールの歴史の始まりを感じた瞬間。祝勝会で12月の全国大会へむけて北郷監督に話を聞いた。「本戦まで3ヶ月、子供達の成長に期待し大きな手ごたえをもって挑戦できる。期待してください。」ウインターカップ本戦が本当に楽しみになってきた。
投稿者 pawaspo : 2008年09月25日 00:38