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2007年02月05日
第38回春高バレー宮崎県予選男女決勝戦 [ バレーボール ]
◆第38回全国高等学校バレーボール選抜優勝大会宮崎県予選
毎年熱戦が繰り広げられる高校バレーの大会『春高バレー』宮崎県予選男女決勝戦が、2月4日(日)宮崎県体育館で行われた。女子の決勝戦は昨年の覇者『延岡学園』と一昨年の覇者『都城商業』の第一、第二シード校同士の戦いが行われ、男子の決勝戦では連覇を狙う『日向学院』と古豪復活を期す『都城工業』との戦いとなった。女子決勝はフルセットの接戦になったが流れに乗った都城商業がフルセットの末勝利。男子決勝はあらゆる局面でスピードとパワーを見せ付けた日向学院がストレートで勝利し、3月に行なわれる全国大会に駒を進めた。試合の中では会場に訪れた多くの応援団の声援を受け、決勝進出4チームそれぞれに素晴らしいプレーが随所に見られた決勝戦だった。
(文:木原ケイ 撮影:松田秀人)
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●女子決勝戦~優勝:都城商業
※延岡学園 2 - 3 都城商業 (都城商業は2年ぶり4回目の優勝)
→ 23-25、25-21、19-25、25-20、11-15
昨年の決勝戦にも出場した177㎝の絶対的エース内満選手を擁する第一シードの延岡学園は、ここまで公式戦無傷の9連勝中。キャプテンの秦選手と共に築くセンターラインはスパイク・ブロック共に強力で、そこを軸に安定した攻撃と守備を構築しているチーム。対する第二シード都城商業は、安定したレシーブからコンビバレーを中心に攻撃を組み立てていくチーム。リズムに乗った時には爆発的な攻撃力を見せ付けてきた。ここまで両チームとも順当ともいえる安定した戦いで、決勝は3年連続同カードになった。連覇か雪辱か、両チームともプライドを掛けた息の詰まる好ゲームとなった。
第1セット、都城商業(以下、都商)のサーブから試合は始まる。延岡学園(以下、延学)はエース内満にボールを集めるが、キチッと対策を講じてきた都商は常に3枚ブロックでマークし、延学のセンターラインを封じ込める。ブロックを嫌がりフェイントを多用する延学だが、都商レシーバーがそれをキチッと拾い上げ、失点を許さない。しかし、延学がトスを両オープンにも散らし始めるとブロックのマークがずれ始め、最大5点差あった点差が1点差まで詰め寄られた。しかし再び延学センター陣が都商ブロックに捕まり始め、それにあせったのかミスを連発!都商両オープンの攻撃も冴えを見せ、結局このセットの最後は延学のスパイクミスで23-25、都商が先制した。
続く第2セット、延学はセンターをおとりに使い両オープンに攻撃を振る。それが功を奏し、都商ブロック陣のマークがずれ始めると延学は強烈なスパイクをセンターからも見せ始める!しかし、セット後半になると延学は油断からかサーブレシーブが乱れ始め、そこに都商は着け込み19-15から一気に21-20まで詰め寄る。勝負どころとなった次のポイント、延学エース内満がセンターから3枚ブロックを打ち破る強烈なスパイク!このセット、25-21で延学が奪いイーブンとした。
先にこの試合に王手を掛けるのはどちらになるのか!勝負の第3セットは序盤10-10まで互いに譲らない展開。コンビバレーを中心に攻める都商とエースを中心に攻める延学だが、ここで延学はミスが連発してしまう!2点差の付いた14-16で、都商がブロックを決め3点差。エースを中心に攻めて行きたい延学だが、都商の徹底した3枚ブロックの前に消極的なフェイントやスパイクミスが連発してしまい、結局19-25で都商が優勝に王手を掛けた!延学のコンビが無い分、都商は守備隊形をとりやすく安定したブロック・レシーブを随所に見せる。延学はエース内満が自信を持ってスパイクを打てるかがこの試合の明暗を分けそうだ。
王手のかかった第4セット、延学はこの試合ほとんど使わなかったコンビプレーを使い始める。またブロックにも冴えを見せ、都商のミスを誘い24-17のセットポイントまで進める。ここまでほとんどミスらしいミスを出さなかった延学だが、ここで3連続の手痛いミス!一気に攻め立てる都商だが、最後はスパイクが都商ブロックに吸い込み25-20で延学が追いついた。延学はこのセット、本来のバレーを取り戻し実力を見せ付けたがこのまま勢いに乗れるのか。
運命の第5セット、先に15点を先制したほうが勝利となるこのセットでは延学が第4セットの勢いそのままに責め続け7-3とする。しかし延学エースが後衛に下がったここから都商が怒涛の追い上げ!レフトからのオープン攻撃を中心に8連続(!)得点をあげ7-11とし、有利に試合を進める。焦りの見える延学はなんでもないミスが続出。必死のプレーで10-11まで追い上げるが流れは切れない。結局最後は都商のスパイクが決まり11-15、セットカウント2-3で都商が昨年の雪辱を果たし見事に宮崎県No.1の座をものにした!!この素晴らしい熱戦を観戦した客席からは、両チームに対して惜しみない拍手が送られた。
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●男子決勝戦~優勝:日向学院
※日向学院 3 - 0 都城工業 (日向学院は2年連続2回目の優勝)
→ 26-24、25-17、25-21
ここまで1セットも落とすことなく決勝に駒を進めたディフェンディングチャンピオンの日向学院(いか、学院)は、昨年の春高バレー全国ベスト8のレギュラーであった清水キャプテンと田中選手の二人が残っており、圧倒的なスピードとパワーを誇っている。対して都城工業(以下、都工)は数年前までは王者として君臨しており、今回久しぶりの決勝進出となった。過去、春高バレー全国大会ではベスト4にも輝いた経験のある都城工業は、181㎝のエース谷口選手を中心に攻撃を組み立てる。
第1セット、都工のサーブから始まったこのセットは学院のエース清水のフェイントで先制。しかし都工もすぐさま谷口が3枚ブロックを打ち破り、ゲーム序盤は五分の展開となる。しかし、学院キャプテンの清水がこのセットは大爆発!スピードのある攻撃に絡み、18-15とする。都工は若干オープントスがネットに近く、学院ブロックの網に引っかかってしまう。そのまま24-22と学院のセットポイントとなるが、ここで都工谷口が意地を見せ、3枚ブロックを蹴散らし24-24のデュースへ。しかし最後はその谷口のスパイクがアンテナに当たり26-24で学院が先制した。ここまで両チーム共にサーブレシーブがセッターに返るとコンビが決まり、一本で決める展開。サーブ力、サーブレシーブ力がゲームを決めそうだ。
続く第2セットは都工のサーブミスが目立ち、一方的な展開に。スピードに乗った助走から力強いスパイクを決め続ける学院は、清水・田中の両エースが絶好調!都工はレシーブは上がっているものの、細かいミスが目立ちリズムに乗れない展開に。結局最後は学院の田中が決め、このセット25-17で学院が王手を掛けた。もったいないミスが目立つ都工に対して、学院はミスが目立たない展開。好調さが伺える。
第3セット、あとの無い都工は開き直ったように力強いスパイクを決め続ける。11-13となった時、学院田中の滞空時間の長いスパイクが炸裂!それまでの嫌な流れを立切る。また学院セッターのトスワークも冴えを見せ、速攻や時間差攻撃も次々に決め続けついに21-19となる。ここで学院がブロックを決めさらに勢いを増す!結局このまま最後は学院清水がブロックを吹き飛ばす豪快なスパイクを決め25-21。結果セットカウント3-0で、学院が2年連続となる2回目の優勝を果たした。学院は随所に素晴らしいバレーセンスを見せ付け、順当に全国大会への切符を手にした。逆に都工は谷口の健闘は光ったものの全体的には、追い込まれたときにこそ開き直って思い切りぶつけていけるような突出したものがなかったように感じられた・・・しかし、素材がいいだけに今後に期待がかかる。
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この様に熱戦の連続だった今年の春高バレー宮崎県予選。代表になった都城商業女子チームと日向学院男子チームには、ぜひ全国大会でも活躍し好成績を残してほしい。また敗れた延岡学園女子チームと都城工業男子チームには、ぜひ夏のインターハイに向けてトレーニングを重ね今大会の雪辱を果たしてほしい。尚、今回の春高バレー全国大会は3月19日からさいたまスーパーアリーナで開催される。本県代表の両チームの活躍を宮崎から祈っている。
投稿者 pawaspo : 2007年02月05日 22:34
コメント
18日19日の国体リハーサル大会にでてた宮崎選抜の人達を、見て私も宮崎選抜の人のリベロの人に憧れました。。。
これヵらも、日向学院の皆さんそしてリベロの人頑張ってください。。
そして、握手してくれてありがとうがざいました
投稿者 はるか : 2007年08月21日 13:48