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2006年02月19日
第44回延岡西日本マラソン・大会新! [ 陸上 ]
2月19日(日)、延岡市にて「第44回延岡西日本マラソン」が行われた。スタートは10時00分、出走者は259名、完走者217名。市役所前から国道10号線を通り、門川町~日向市に至り、日向市原町を折り返し、再び延岡市役所へ戻る42.195kmで争われる日本陸上競技連盟公認のフルマラソンで。比較的アップダウンが少なく毎年記録が期待されるも、海沿いのコースから風に悩まされ記録が伸びなかった。が、今年はほとんど風もなく、気温もスタート時が7.6度、ゴール時が10度と選手にとっては気持ちいいぐらい。湿度が59%、風速も1m前後とマラソンにはうってつけのベストコンディションも手伝い、若干の追い風となる前半からペースがグングン上がる・・・ラップは3分05~08秒・・・大会記録が期待された。後半25km過ぎからペースメーカーの旭化成・小島宗幸選手(宮崎)が退き、若干ペースダウンするも、最後の最後、延岡市安賀多橋付近で再度3分05秒代のラップをたたき出し、三菱重工長崎・鷲尾優一選手(長崎)が、第37回大会で同チームの先輩にあたる小林誠治選手(長崎)が出した”2時間12分07秒”を上回る”2時間11分05”の大会新記録で、見事に優勝した。ちなみに下の画像は大会新記録でゴールした瞬間の鷲尾優一選手と、30km地点のデットヒートの模様。上位入賞選手達の勝負所直前の表情がうかがえる。
(文・撮影:松田秀人)
会場風景
スタート・ゴール地点となる延岡市役所前では、10時00分のスタートに向けてアップをする選手達に、延岡華太鼓(下画像)の子供達が大きな太鼓の音色でガンバレコールをおくっていた。また延岡市のスポーツボランティア団体”NATS(下画像白ジャケット)”のメンバー達も会場の様々なところで見かけた。この日、NATSのメンバーには大きな仕事がある。それは、日頃、自分たちの走っている姿をカメラにおさめてもらう事に恵まれないランナー達のために、サービスとして、スタッフが画像を納め、その場でプリントアウトし、帰りにもって帰ってもらうというもの!選手達には大変好評のようだ。レポートの最後に、写真を持ち帰る選手達の様子もご紹介する。さらに、今回のレポートでは、各ポイントでタイムや順位を計測するスタッフ達にも大変お世話になったので、ご紹介したい(下画像赤ジャケット)。大変申し訳ないが、全ポイントは無理なので、代表で15km・30km地点を担当したスタッフに出演してもらった。
スタート直前
沢山のカメラが並ぶスタート地点。選手達は体が冷えないように小刻みに体を動かす。この日はマラソンにとってベストコンディションといえる天候だった。毎年大敵となる風も例年の3m前後から1mとほとんどなく、気温も10度前後、照りつける太陽もなく、雨も降っていない。アップダウンの少ないコースだけに大会記録が期待される。今回ペースメーカーとなるのは31番:旭化成・小島宗幸選手(宮崎)。若干の追い風となる前半をどのようなラップを刻むかが楽しみ。ちなみに黄色いゼッケンは招待選手・・・地元延岡の17番:旭化成・久保田選手、同14番:瀬戸口選手、節目の20回目のフルマラソンとなる2番:沖電気・原口選手、また「目標は大会新で優勝」と有言実行をやってのけた3番:三菱重工長崎・鷲尾選手、そして昨年12月に開催された防府読売マラソンを2:17:12のタイムで優勝した8番:九電工・吉橋選手などのスタート直前の表情が見て取れる。
延岡市から日向市へと向かう前半は、若干の追い風となる。ベストコンディションを見方につけ、ペースメーカーの31番:旭化成・小島宗幸選手が3分05~08秒というラップを刻む。この日のコンディションから見ても、各選手ともに勝っても負けても「大会新記」は意識せざるを得ないハイペースが続く。
5km地点 トップ通過タイム~0:15:22
1 小島 (31番 /旭化成/ペースメーカー)
2 久保田 (17番/旭化成)
3 入船 (15番/カネボウ)
4 吉原 (7番/スズキ)
5 森下 (4番/日立電線)
10km地点 トップ通過タイム~0:30:54
1 小島 (31番 /旭化成/ペースメーカー)
2 久保田 (17番/旭化成)
3 入船 (15番/カネボウ)
4 森下 (4番/日立電線)
5 鷲尾 (3番/三菱重工長崎)
15km地点 トップ通過タイム~0:46:20
1 小島 (31番 /旭化成/ペースメーカー)
2 久保田 (17番/旭化成)
3 瀬戸口 (14番/旭化成)
4 金川 (53番/カネボウ)
5 鷲尾 (3番/三菱重工長崎)
20km地点 トップ通過タイム~1:01:48
1 小島 (31番 /旭化成/ペースメーカー)
2 久保田 (17番/旭化成)
3 瀬戸口 (14番/旭化成)
4 金川 (53番/カネボウ)
5 鷲尾 (3番/三菱重工長崎)
折り返し地点 トップ通過タイム~1:05:20
1 小島 (31番 /旭化成/ペースメーカー)
2 樋山 (9番/安川電機)
3 森下 (4番/日立電線)
4 入船 (15番/カネボウ)
5 原口 (2/沖電気)
日向市原町の折り返しを終えて後半、ここからは若干の向かい風となるが、例年ほどではない。25km地点からペースメーカーの31番:旭化成・小島宗幸選手が退き、ここからが各選手達の勝負どころとなる。相手の出方をうかがい、自分からタイムをつくっていく選手がいるかどうかで、ペースが変わってくる。
25km地点 トップ通過タイム~1:17:07
1 小島 (31番 /旭化成/ペースメーカー)
2 瀬戸口 (14番/旭化成)
3 久保田 (17番/旭化成)
4 鷲尾 (3番/三菱重工長崎)
5 喜多 (5/九電工)
30km地点 トップ通過タイム~1:32:41
1 鷲尾 (3番/三菱重工長崎)
2 久保田 (17番/旭化成)
3 喜多 (5/九電工)
4 中森 (10/大塚製薬)
5 片岡 (11/大塚製薬)
35km地点 トップ通過タイム~1:48:30
1 鷲尾 (3番/三菱重工長崎)
2 喜多 (5/九電工)
3 久保田 (17番/旭化成)
4 中森 (10/大塚製薬)
5 片岡 (11/大塚製薬)
40km地点 トップ通過タイム~2:04:12
1 鷲尾 (3番/三菱重工長崎) 2:04:12
2 喜多 (5/九電工) 2:04:28
3 中森 (10/大塚製薬) 2:04:59
4 久保田 (17番/旭化成) 2:05:38
5 片岡 (11/大塚製薬) 2:05:45
延岡市役所前ゴール
前半の貯金をいい形でタイムに残したいが、やはりペースダウン・・・。そんな中、徐々に先頭に踊り出たのは3番:三菱重工長崎・鷲尾選手だった。「旭化成の久保田選手をマークしていた」とはレース後の談だが、25km~30kmでしっかりと目標を捕らえ、ゴール直前の安賀多橋付近では、後半落ちてきたラップを、また3分5秒代に戻すなど記録にも果敢に挑み、そのまま”2時間11分05”の大会新記録でゴールした。初マラソンの地元・旭化成17番久保田選手は最後まで先頭集団を引っ張るも、30~35km地点から徐々に失速・・・しかし最後は粘りをみせ5位に入賞した。
鷲尾選手コメント
「前半は少し追い風、そして後半はほとんど向かい風を感じる事無く、絶好のコンディションもあっていい記録がうまれました。35kmぐらいから足にきてしまい、全体的にラップはおちましたが、旭化成の久保田選手をマークしていたので、勝ち負けについては久保田選手が徐々におくれてきたことで、若干の余裕が出ました。後ろも離れていたのでラストスパートという感じではなかったですが小林先輩(三菱重工長崎)の大会記録を意識してラストはペースアップしました。今年に入ってから体の状態はとてもよかったのでこの大会には期待していましたし、個人的に”大きい大会に弱い・・・”なんていう思いがあったので、レース前に”大会記録で優勝!”などという宣言も、高い目標を持つことで実現できると思っての事です。本当に実現できて嬉しいです。」
喜多選手コメント
「風もほとんどなく、絶好のコンディションでした。前半はペースの変化を見極めるために、前に行き過ぎず、自分のリズムを大切にしました。折り返してからも、30km地点まではなるべく無駄な動きをしないよう勤めました。でも34~35km地点ぐらいではトップを意識しましたね!ラスト5km付近で捕まえるチャンスが来ればと思っていましたが、結局仕掛けられずに終わり残念でした。今後は春のトラック競技に向けて頑張ります。」
6位~10位の選手
6位 入船 満 2:15:50 カネボウ(山口)
7位 吉橋 慧 2:16:59 九電工(福岡)
8位 金川真治 2:17:38 カネボウ(山口)
9位 森下慶一郎 2:18:14 日立電線(茨城)
10位 樋山和弥 2:19:26 安川電機(福岡)
表彰式
表彰式では、明日20日から合併などで新しく生まれかわる、延岡市の首藤正治新市長(下画像右)の顔も見る事ができた。
又、はじめにNATSによる選手写真撮影の件にも触れたが、下の画像のように、会場には、たった今出来上がったばかりの選手達の画像がプリントされ、張り出された画像の中から選手達は自分の姿を探していた。お持ち帰りはもちろん無料という事で、大好評のサービスのようだ。
放送のお知らせ
■UMKテレビ宮崎
2月20日(月) 15時59分~16時54分
■TNCテレビ西日本
2月26日(日) 24時15分~25時10分
■延岡ケーブルメディアわいわい(12チャンネル)
2月24日(金) 18時30分~、20時00分~、22時00分~、23時30分~
投稿者 blogpawanavi : 2006年02月19日 14:42
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