パワスポホームへ

« 旭化成・スパーキッズ延岡入り! | メイン | 第12回 V.LEAGUE 男子大会(延岡)レポート »

2006年01月27日

33時間で246km! スパルタスロンを完走した辻くん [ 陸上 ]

 市民ランナーとして走る2人の友人。1人目は青島太平洋マラソン(42.195km)を5時間10~20分のマイペースで走り続ける宮崎市在住の野辺博隆くん(通称・バン)を紹介した。
 2人目は凄い奴だ! 神戸大学からの友人・辻誠彦くん。4回生でも同じ講座だったし(大学院に行って自分の研究を引き継いだ)、『バーチャファイター2』の遠征で京都や東京にも行ったほどの仲だ。
 コイツがなんと、スパルタスロンを完走していたのだ。スパルタスロンはギリシャのアテネからスパルタまで、246kmを36時間以内に走るというとんでもない競技である!(照屋)

 
スパルタスロンとは?

 スパルタスロンは9月下旬にギリシャで開催されるレース。コースはアテネからスパルタまで。レースはマラトンの戦いにおいて、歴史家のヘロドトスが「フェイディピデスが出発の翌日にアテネからスパルタに着いた」と書いたことに由来している。詳しくはランナーズ・ウェルネスを。2005年のレポートには「30位 辻誠彦 32時間53分25秒」と書かれている。
 それにしても246kmを走るとは! マラソンでも凄いのに、距離はその6倍だ。246kmなら宮崎市からどこまで行けるんだろうか…。
 辻はもともと運動好きな奴だ。大学時代は空手部で、大学を出てからもジムに通っていた。たしか、運動するためだけにシドニーまで行ったことがあるような。まさか、こういうレースに出ていたとは…。自分はスパルタスロンの存在をまったく知らなかったので、初めて聞いたときはビックリした。
 辻はなぜスパルタスロンに出たのか? 走ってみてどうだったか? 自分の質問にメールで答えてくれた。


「走りきった後の達成感は他にはない」

 最初は、スパルタスロンはとてつもない距離で自分では完走は絶対無理と思っていました。しかし、2回目の100kmマラソンを完走した後、それは夢(目標)に変わりました。
 2003年の1回目のチャレンジはリタイヤ、2004年はアテネオリンピックの開催とイラク情勢の悪化があり、テロを恐れて断念しました。そして2005年、1年越しのチャレンジで完走できました。
 完走に向け、7月に六甲山縦走(約40km)、8月に24時間マラソン(174km)を行って脚力をつけました。
 2005年のスパルタスロンは例年になく1日目の夕方と2日目の午前にスコールがあり、凍え死ぬかと思うほどの寒さで何度もリタイアを考えました。しかし、何のためにここまで来たのかと自問自答し、気力で走りぬきました。エイド(給水所)では毛布に身を包んだ選手がいきなり倒れこみ、心臓マッサージを受け、その間にスタッフが救急車を呼んでいる場面も見かけました。8月の24時間マラソンに一緒に出場した仲間が膝の調子が悪くなって歩くなり、救急車で運ばれるということもありました。
 一銭にもならない、わざわざお金を払って体力の限界まで走るこの競技について理解は絶対に得られないでしょうが、走りきった後の達成感は他にはありません。恥ずかしながら、ゴール手前1kmあたりから涙が少し出てきたほど感無量でした。おそらく、これまでの練習と最後にリタイヤしたい自分に打ち克ったことに対し、気持ちが昂っていたのだと思います。
 次は4月に名古屋で開催される「さくら道ネイチャーラン」(名古屋城スタート、金沢の兼六園ゴール。太平洋から日本海までの250kmを走る)に出場し、6月に東京で「あきるの24時間走ジャパンカップ」に出場します。夢は24時間走の世界選手権です。
 好きな言葉は、どこかの社長が言っていた受け売りですが、「夢を見、夢を追いかけ、夢を叶える」です。スパルタスロンは完走できましたので、次の夢を叶えることができるよう、いつも努力の精神を持って精進します。(辻)


「フルマラソンが走れたら、100kmも必ず走れる」

 辻はバンがマラソンをやっていることに驚いていた。バンについても、メールでこう語ってくれた――。

 野辺くんがマラソンをしているのは、少しも不思議には思っていません。身近で一番とっつきやすいスポーツはウォーキングとジョギングなので、その延長であるマラソンをしていても不思議ではありません。でも、失礼ながらスポーツのイメージが全然なかったので、少し違和感はあります。
 毎年2月に東京国際マラソンというトップランナーのみが出場できる大会があるのですが、2007年から国際マラソンを兼ねた市民マラソンになります。3万人以上を集めて、ニューヨークマラソンやベルリンマラソンのような大規模な大会にするそうです。たぶん、集まるでしょう。 
 100kmマラソンもじつな年々、出場者が増えてきています。タイムを狙うのではなく、他の出場者や地元の人々と交流を深めたり、完走したときの達成感を求める人が大半です。野辺くんにも一度、100kmマラソンに出てほしいなと思います。フルマラソンを走れたら、100kmも必ず走れます。(辻)

 バンと辻のことを紹介したわけだが、2人の共通点というのがある。それは2つの記事を見ればわかるし、そしてそれはマラソンの魅力に通じていると思う。

【関連記事】
市民ランナー・野辺さんの青島太平洋マラソン

投稿者 pawaspo : 2006年01月27日 01:43

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.pawanavi.com/sports/pspo.cgi/578

コメント

コメントしてください




保存しますか?