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2005年11月18日
早くも白熱の首位争い! ダンロップフェニックス2日目 [ ゴルフ ]
18日(金)、フェニックスカントリークラブでは「ダンロップフェニックストーナメント」の予選2日目を開催。この日も好天で、前日より多い6149名が足を運んだ。
2日目に激しい首位争いを見せたのがデビッド・デュバル、タイガー・ウッズ、ジム・フューリクの3名。時には1名が抜け出し、時には3名が並ぶ熾烈な争いがつづくなか、最終的に単独首位に立ったのはフューリク。安定感が抜群で、6つもスコアを伸ばした。ウッズとデュバルはなかなか波に乗れない我慢のゴルフがつづいたものの、後半にスコアを伸ばした。
2日目はスコアを伸ばす選手が目立った。特にデニッシュ・チャンド(フィジー)は前半9ホールだけでイーグル1つ、バーディー5つ、ボギーなしという快進撃だった。予選を通過したのは61名で、トーマス・ビヨンや加瀬秀樹など23名が予選落ちしている。
3日目からは決勝が始まる。最終組は2日目に首位争いを見せた3人。4位タイの平塚哲二、横尾要にも期待はかかる。
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1位 ジム・フューリク(-9、アメリカ)
安定感が抜群だったフューリク。ティーショットとアプローチがいずれも良く、特にパッティングは冴えわたっていた。前半は2バーディーとノーボギー、後半に入ってからは11番・13番・15番・16番とバーディーを積み重ねていった。
一番のハイライトは17番ホールだったと思う。パー3のショートコース、6番アイアンのティーショットはグリーンにわずかに届かず、手前の池に転がり落ちてしまった。16番で単独首位に立った勢いに水が差された――誰もがそう思っただろう。打ち直しは池の後ろからサンドウェッジで。これでピンまで5mに付ける。微妙な距離。これを入れてもボギー、外せばダブルボギー。今日一日で最大のピンチだ。しかし、フューリクは踏ん張った。パットを沈めて「ナイスボギー」。打った瞬間、少しだけガッツポーズを見せた。
18番ホールでは2打目をバンカーに入れるも、そこからグリーンに乗せてパットも沈めてバーディー。再び単独首位に立った。ピンチを切り抜ける強さがあった。
17番ホールに移動するとき、子供に「フューリク、がんばって!」と声をかけられた。そのとき笑顔を見せながら、頭をちょっとだけ下げた姿が印象に残っている。
【インタビュー】
今日は良いプレーができた。明日からもバーディーをいっぱい獲りつづけて、良い位置をキープできるよう頑張りたい。
パターの調子は良い。それ以上に、ショットがグリーンの正しいサイドにつけられているのが大きい。ここのグリーンは難しい。奥につけると、下りが大変になる。上がりのラインにつけることで、アグレッシブな感じで打てる。それが良いスコアにつながっている。
(タイガーとデュバルは)2人とも良い友人なので、楽しいラウンドになるんじゃないかな。
2位タイ デビッド・デュバル(-8、アメリカ)
出だしは良くなかった。スタートの1番ホール、ティーショットが右の林に行ってボギー。2番ホールはバンカーも、パーセーブ。3番と4番はロングのバーディーチャンスを決めれず。チャンスは活かせず、ピンチは凌ぐという我慢のゴルフが続く。グリーン上で悔しさを口にすることも(ちょっとだけ)あった。8番ホールはピンそば2mに寄せながら、バーディーを取ることができなかった。
しかし、後半の10番と11番でバーディーを決め、16番では単独首位に。最終的には2位タイで終わったけど、2日目をいい形で終えることができた。
デュバルはお父さんがギャラリーに交じって一緒にまわっている。
【インタビュー】
プレー自体は非常に良い。自信も出てきている。「68」というスコアもまぁOKだ。ボギーが先行したけど、巻き返して伸ばせたというのも気分的に良い上がりだった。
グリーンは去年出ていないので比較はできないけど、少し軟らかいと言われればそんな気も。でも、凄く速いグリーンだし、コンディションも良い。例えて言えば、オーガスタに匹敵するぐらいの良いグリーンではないか?
今後は今のようなプレーを2日間続ける。ここで復活優勝となれば、こんなにうれしいことはない。タイガーとのラウンドとなれば、喜んで頑張る。仲良しの友人だけど、プレーとなれば互いの仕事をするだけ。
優勝ラインは14アンダーかな? あと2日間で5~7アンダーなら優勝できるのでは。10バーディーでボギー4つなのかどうかは、皆さんが考えてください(笑)
3位タイ タイガー・ウッズ(-8、アメリカ)
ウッズもデュバルと同じ、なかなか波に乗り切れないなかで後半にスコアを伸ばしてフィニッシュした。
さすがと思わせるプレーは随所にあった。ドライバーはほんと良く飛ぶ。8番ホールは300ヤードをゆうに越えていた。アプローチもいい位置。でも、それを入れれないのが今日のウッズでもあった。
それにしても、ギャラリーの数は相変わらず圧倒的に多い。何度も使う表現だけど「民族大移動」。人が多いから盛り上がりが違う。報道陣が多いから気を使う(「ああ、仕事してるわ~」としみじみ思った)。場の空気が違う。
ウッズはサンドイッチを食べながら歩いていた。今日の内容には満足していないようだったけど、会見では笑顔を見せていた。
【インタビュー】
ショット、パットともに昨日のようにはいかない1日だった。そのへんはこれから練習して調整する。
結果としてはいい位置にいると思う。長いパットも入れられているし、良かった。
3人一緒(デュバル、フューリク、ウッズ)というのはじばらくしていない。みな仲良しだし、長い間よく知っているので楽しみだ。
優勝するためには、あと2日間、これくらいのペースで伸ばせれば…。3人とも調子が良いし、もちろん後から来る選手もいるだろう。しっかりやるだけ。
4位タイ 平塚哲二(-5、日本)
スコアを3つ伸ばして日本人トップタイに立った平塚。本人はティーショットが悪いと言ってるけど、たしかにスタートの10番ホールなんかはラフだった。でも、その後のアプローチが良かった。ティーショットさえ良くなれば、さらにスコアを伸ばせそう。
【コメント】
アイアンが思ったように打てている。フェアウェイはけっこう外している。ティーショットが少し悪いので…。もうちょっと真っすぐ出せれば…。
ここは憧れのコース。基準はセンター狙い。負けたくないので、一生懸命頑張って勝ちたい。
4位タイ 横尾要(-5、日本)
横尾も3つ伸ばして、日本人トップタイの5アンダー。謙虚なコメントだけど、2002年の優勝者なんだから。
【コメント】
ショットもいいし、パットも悪くない。ただ、18番ホールだけが2日間ボギー。18番のティーショットは難しい。僕らの距離には辛い。16番も苦しい。
平塚さんと自分とでトップタイだと思ってやりたい。あの人たちは別物。とてもなれない。精一杯やって、まぐれを連発して、さらにあの人たちがミスしないとダメ。次元が違う。
9位タイ マイケル・キャンベル(-2、ニュージーランド)
前日は存在感を示せなかったけど、徐々にのってきた。6番ホールでは3mのパットを決めてパー。9番ホールではティーショットを左に外すも、ギャラリーに囲まれながら打った2打目をしっかりグリーンに乗せて大きな拍手を受けていた。2日目、特に後半はノーボギーで4バーディー。9位タイまで来ている。
【コメント】
今日になって、やっとグリーンの感覚がわかってきた。全体的に調子が良いとは思わないけど、パットが入った。明日は新しい1日として気持ちを切り替えていきたい。
20位タイ ディネッシュ・チャンド(0、フィジー)
前半のインコースで出した28という数字は、1973年以降のツアーでは最少となるスコア。後半にボギーとダブルボギーで崩れたのが惜しかった。
【コメント】
調子は悪くない。前半のハーフはパットもショットも良かった。途中でどこまでいくのか怖くなったけど、28という数字にはビックリした。うれしかった。
他の選手たち
14位タイ 横田真一(-1、日本)
ショートの11番ホールで幸先良くスコアを伸ばしたけど、後半に落とした。
52位タイ 中川勝也(+5、日本)
片山晋呉の負傷欠場で急遽出場、しかもメジャーチャンピオン2人という大役。大変だったと思う。でも、いいプレーを見せると大きな拍手を受けていた。
【コメント】
(2日間、タイガーとまわって)疲れました。でも、いい疲れです。最高の緊張感でした。ディーショットが悪かったけど、アプローチとパットでパーを拾えた。なんとかしのげて、迷惑をかけないですんだと思います。(「今後に活かせますね?」と聞かれて)はい、凄くいいものをもらいました。
予選落ち 渡辺司(+6、日本)
今日は昨日より安定していた。1日でこうも変わるんだなぁ……と思った。
予選落ち 宮里優作(+7、日本)
バンカーショットのミスが酷かった。
予選落ち トーマス・ビヨン(+11、デンマーク)
2日目は5つもスコアを下げて予選落ち。
【コメント】
優勝したこともあるこのコースとは相性が良いはずなのに、予選落ちという結果は非常に残念。気合いを入れたけどダメだった。本当にイライラする2日間だった。
2日目の成績
2日間を終わって、タイガー・ウッズら3名が抜け出している。日本人トップは4位タイの平塚哲二、横尾要。
予選を通過したのは5オーバーまでの61選手。今大会を2度優勝しているトーマス・ビヨンは予選落ちとなった。
1位 J.フューリク(-9)
2位T T.ウッズ、D.デュバル(-8)
4位T 平塚哲二、横尾要(-5)
6位T W.リャン、S.K.ホ、近藤智弘(-3)
9位T M.キャンベル、G.フェルナンデスカスタノら5名(-2)
14位T 横田真一、J.ロリンズら6名(-1)
20位T D.チャンド、伊沢利光ら4名(0)
24位T C.キャンベル、中嶋常幸ら7名(+1)
31位T P.シーハン、田中秀道ら8名(+2)
39位T 尾崎将司、丸山大輔ら8名(+3)
47位T D.スメイル、佐藤信人ら5名(+4)
52位T D.チョプラ、B.ワトソンら10名(+5)
~~ 以上が予選通過 ~~
62位T 渡辺司、芹澤信雄ら6名(+6)
68位T 川岸良兼、宮里優作、菊池純(+7)
71位T C.ペーニャ、神山隆志、増田伸洋(+8)
74位T 加瀬秀樹、高見和宏ら4名(+9)
78位T 細川和彦、桧垣繁正(+10)
80位T P.ローリー、T.・ビヨン(+11)
82位 兼本貴司(+12)
83位 杉原輝雄(+15)
棄権 広田悟
2日目のドライビングディスタンス BEST10
4番ホールと12番ホール、2日間の平均飛距離が高かった10名を紹介しよう。2日目も1位はタイガー・ウッズ。10名中8名が外国人選手だ。
1位 タイガー・ウッズ(302.50ヤード)
2位 ゴンサロ・フェルナンデスカスタノ(298.00ヤード)
3位 バッバ・ワトソン(297.50ヤード)
4位 ジョン・ロリンズ(294.25ヤード)
5位 ディネッシュ・チャンド(293.50ヤード)
6位 立山光広(291.50ヤード)
7位 プラヤド・マークセン(290.75ヤード)
8位 小田龍一(289.75ヤード)
9位 マイケル・キャンベル(289.25ヤード)
鈴木亨(289.25ヤード)
決勝3日目の組み合わせ
2日間の予選が終わり、84名(棄権含む)の出場選手中52位タイ(+5)までの61名が予選を通過した。3日目からは成績順の組み合わせとなる。成績下位の14~21組は9:45から10:55まで10分おきに10番ホールをスタート。成績上位の1~13組は9:20から11:20までに1番ホールをスタートする。6~13組が2日目までイーブン以上のグループだ。
【6組】桑原克典、伊沢利光、C.モンゴメリー(10:10)
【7組】D.チャンド、宮本勝昌、星野英正(10:20)
【8組】立山光広、谷口徹、C.プラポール(10:30)
【9組】J.ロリンズ、横田真一、M.キャンベル(10:40)
【10組】米山剛、鈴木亨、G.フェルナンデスカスタノ(10:50)
【11組】S.K.ホ、近藤智弘、P.マークセン(11:00)
【12組】平塚哲二、横尾要、W.リャン(11:10)
【13組】J.フューリク、T.ウッズ、D.デュバル(11:20)
これから来場する人へ
朝早くから来場する人は、湿気に強い靴を履いていったほうがいい。ラフは朝露で濡れてるので、靴も濡れてしまう。10時半以降に良くなって、昼になれば乾いているけど。靴が濡れるのは気持ち悪い…。
ウッズと一緒にまわる場合は、ウッズが打ち終わったからといってすぐに動かないように。他の選手のプレイもあるのだから。何より、選手の集中力に水を差すことになる(「PLACE!」と言われる)。
携帯電話は電源をきるか、マナーモードにしよう。
投稿者 pawaspo : 2005年11月18日 23:57