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2005年11月07日

2005ASPサーフキャンプ in 日向 [ マリンスポーツ ]

 11月6日(日)から8日(火)までの3日間、日向市のお倉が浜・金が浜にて来年1月にオーストラリアで開催されるサーフィンのプロジュニア世界大会出場者による強化合宿が行われた。A.P International Japan Branch主催のもと、日向サーファーズ、サーファーズ・メディアカル・アソシエーション、さらに地元日向市や日向出身のプロサーファーたちの協力により、ジュニアとはいえ非常にレベルが高く、密度の濃い合宿となった。
 対象となるのは全国から集まった、2005年の国内開催ランキング4名とWQS日本人ランキングにおいてジュニアの条件を満たす者の上位1名、その他5名。参加者のなかには小学生の姿もあった。この合宿ではサーフィンのスキルだけでなく、トレーニング方法や栄養学、海外に行った際の生活方法なども学ぶ。さらに、選手間のコミュニケーション強化も目的となっているそうだ。
 ASPによるプロジュニアの強化合宿が日本で行われるのは今回が初めて。これに伴い、5日と6日にはお倉が浜で「プロジュニア世界大会出場者最終選考会~2005 ASP KUSTOM Presemts HYUGA flow Pro Junior」も開催された。
(取材&撮影:☆パワナビ松田、編集:てるKUN)
お倉が浜 講習風景

 今回は中日にあたる11月7日をレポート。この日は早朝から午後まで、お倉が浜にてフリーサーフィン、シュミレーション、コーチング、スポーツ栄養学(身体をつくる食事とエネルギーをつくる食事)などを行い、夕方からは日向サンパーク・オートキャンプ場にてバーベキューが行われた。
 7日以外は、フリーサーフィンの他にもトレーニング講座として「ウォームアップの必要性と方法」や「疲れを明日に残さないためのアフターケア」、ジャッジング、怪我と対策「応急処置の基礎知識」など、国際選手として活動するのに必要な基礎知識が参加者たちに織り込まれていた。
フリーサーフィン1 フリーサーフィン2
フリーサーフィン3 フリーサーフィン4

 ツアーマネージャーの加藤昌高さん、ヘッドジャッジの小川昌男さん、そしてサーファーズ・メディアカル・アソシエーションの吉田文平さん、澤田勝さんをはじめ、様々な協力者が見守るなか、フリーサーフィン、シュミレーションが行われる。選手たちに投げかけられるアドバイスはテクニカル面からメンタル面、フィジカル面とじつに多彩だ。
スタッフ1 スタッフ2

 下の画像(左側)はASPインターナショナルジャパンのゼネラルマネージャーを務める近江俊哉さん。近江さんの話によると、ASPとして日向を訪れたのは3年目、ASPインターナショナルジャパンになってからは初めてとのこと。日向合宿についてはこう語っていた。
 「日本で初めてのプロジュニアキャンプですが、地元の方たちの協力や行政などの配慮もあり、とてもいい環境を作ってくれています。海外での大会を考えると、波の面や精神的な面でどうしても海外での合宿という形になってしまいます。もちろんプラスにはなるのですが、国内だからこそのメリットもたくさんあります。普段はあまり考えないでしょうが、“円”が気軽に使えるなんていうのも、メリットのひとつなんですよ(笑)。そして、日向市は温暖で波もいいので、練習するのに必要なものは揃っています。だから、日本のメリットを活かしやすんです。今後も行政や地元の方々などのご理解をいただけるのなら、春と秋にはここ、日向を訪れたいですね」
近江俊哉さん

 こちらはASPリエゾンディレクターのマシュー・ピッツさん。日本とオーストラリアをはじめ、海外の選手との架け橋的な役目を担いつつ、コーチングも手がけている。日本語に明るく、身振り手振りで選手たちにアドバイスをする。
マシュー・ピッツさん1 マシュー・ピッツさん2

 会場を日向市サンパーク・オートキャンプ場に移して、ここからはバーべキューだ。
 「選手間のコミュニケーション強化」という項目も上がっているので、このバーベキューも非常に重要。小学生から大人まで、それも両親や親戚ではない仲間がサーフィンという競技を通して数日間を一緒に過ごし、同じテーブルを囲んでコミュニケーションをとっていく。子供たちにとってはレベルアップだけでなく、いい思い出になるだろう。
サンパーク バーべキュー1
バーべキュー2 バーべキュー3

 バーベキュー会場で出会ったのは、お倉が浜プロサーフィン大会誘致実行委員会代表の黒木正二さん(下画像)。日頃は「正直工務店」の専務取締役として仕事をしながら、このような活動をしている。ご自身が元々サーファーだったわけではない。黒木さんは「日向を盛り上げたい!」という一心でこの活動をしているそうだ。
 黒木さん曰く「だって日向といえばサーフィンでしょ! サーフィンで地元を盛り上げていかなきゃ」。黒木さんとプロサーフィン大会の出会いは5年前。ちょうど日向市市制50周年の記念イベントとして開催されたのがきっかけだった。そんななか、今年開催された”サーフキャンプ”は初めての試みだという。なぜ今年からこのような合宿を日向で開催するようになったかという問いに、「大会も必要だけど、育成も同じように大切! 双方のバランスが肝心」と黒木さんは答えた。
 黒木さんはバーベキュー会場にいた、コーディネイターの北原さんを紹介してくれた。
黒木正二さん

 下画像の右側が、コーディネイターの北原さん。ASPと日向の橋渡し的役目をしているそうだ。本日の取材対応も、忙しいなかで早朝から北原さんが動いてくれた。バーベキューでは子供たちが食べる肉や野菜を焼いていた。「写真はいいです…」と言っていたが、お願いして撮らせてもらった。
 左側は、日向市でBUCKAYROというカフェを経営している寺尾さん。北原さんが日向で活動するうえで密にやりとりをしている日向の基地的存在だそうだ。じつはパワナビに今回のサーフキャンプのネタをもってきてくれたのも、なにを隠そうこの寺尾さんだ! パワナビにとってもBUCKAYROは日向の基地的存在である。
北原さん、寺尾さん

 上で紹介した黒木さんの言葉「だって日向といえばサーフィンでしょ! サーフィンで地元を盛り上げていかなきゃ」は印象的だ。もともとサーフィンとは縁のなかった黒木さんの言葉だけに、なおさら印象的である。サーフィンが大好きな人が音頭を取るのはなんとなくわかる。しかし、地元を盛り上げたいという一心から自分が知らない世界を理解し、ここまで育て上げるのは並大抵のことではないし、世界を相手にツアーをまわる関係者たちに「日向は最高!」と言わせてしまうパワーも凄い。
 そして、このサーフキャンプを盛り上げるべく集まったASPはじめ関係者のみなさん、地元日向の皆さんの真剣さに心をうたれた。今後もこういった地域をあげて気合の入った活動が続くことを願うとともに、来年1月のプロジュニア世界大会で代表選手たちが活躍できる事を祈りつつ、「来年はもっと盛り上げていきますよ!」と黒木さんより元気をもらったところで、さらにヒートアップしていくであろうバーベキュー会場を後にした。
バーべキュー4 バーべキュー5

関係者のみなさん、取材にご協力いただき、誠にありがとうございました。

投稿者 pawaspo : 2005年11月07日 23:33

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