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2005年09月01日

馬に親しむ日2005 [ JRA宮崎育成牧場 ]

 8月28日、よく晴れた日曜日。JRA宮崎育成牧場で「馬に親しむ日2005」が行われた。
 「馬に親しむ日」は今年で17回目となる、毎年8月の最終日曜日に行われるイベント。綱引き、かけっこ、ポニー競馬、ホースダンスなど馬と触れ合ったり、馬の演技を見たりといろいろ楽しめるものだ。
 昨年は台風で中止になり、今年は2年ぶりの開催。4000人近くの人が訪れて、たくさんの子供が楽しんだ。
スタンド アンダルシアン

 
JRA宮崎育成牧場

 JRA宮崎育成牧場は日本中央競馬会(JRA)の、日本に2つある育成牧場のひとつ。もうひとつは北海道の日高にある(すっごく広い!)。以前は宮崎競馬場として1943年まで国営競馬が、1963年までは公営競馬が行われていた。今も残るスタンドは、ここで競馬があった名残である。
 宮崎育成牧場の一番の業務は「育成」。JRAがセリで購入した1歳馬を人が乗れるようにトレーニングし、未来の競走馬として2歳馬のトレーニングセールに送り出す。宮崎育成牧場の出身馬には2001年の阪神ジュべナイルフィリーズ(GI)を勝ったタムロチェリーがいる。ダートは旭川のグランシャリオカップ(GIII)を勝ったイシヤクマッハ、金沢のサラブレッドチャレンジカップ(GIII)を勝って盛岡のダービーグランプリ(GI)で2着になったキングデールといった3歳で活躍した馬がいる。温暖な気候なので、年間を通して屋外で育成できるのが宮崎の強みであり、九州各地で育成が盛んな理由でもある。春にはここを会場に、九州トレーニングセールが開催される。
 他は「乗馬普及」。乗馬クラブがあるし、初心者向けの無料乗馬教室もある。1月末には新春馬術大会が開催されている。
 インフォメーションセンターでは毎週末にグリーンチャンネルの競馬中継が流されていて、競馬新聞を持った人たちがよく集まる。
 敷地の一部は憩いの場にもなっている。テニスコート、公園、多目的広場など。週末にはポニー馬車が子供を乗せている。そして年に一度、「馬に親しむ日」が催される。
タムロチェリーの記念碑 インフォメーションセンター


馬の絵展
 
 幼児や小学生が描いた作品による「第10回馬の絵展」。インフォメーションに入選作品、スタンドに他の作品が展示されていた。幼児の描く馬はなんで2本脚なんだろ…。
馬の絵展


ミニチュアポニー

 育成牧場にはアメリカンミニチュアホースがいる。名前は「チャーリー」。じつはもう1頭、「ヒカル」がいたのだけど亡くなってしまった…。しかし今回、新しいミニチュアホース(女の子)がいた。北海道から来たそうだ。
 いつもスタンド近くの柵内で見れるんだけど、この日は公園を散歩したりして大人気。大人も子供も手を差し伸べてナデナデ…。最後はみんなに囲まれていた。
ミニチュアポニー 手


ポニー馬車

 こちらは大きいポニー。とってもやさしいお馬さんだ。一休みしていると、大人も顔をナデナデしていた。
ポニー馬車 シーラ


乗馬試乗会

 乗馬の試乗会というのは、自分が高知競馬場に行ったときもよくやっている。子供も大人も馬の背に乗って、それを家族が記念撮影――それはここでも同じだった。かなりの人気で行列ができていた。
 初めてサラブレッドの背に乗ると、その高さに驚かされると思う。でも、それが気持ちいい。北海道の日高の大自然のなかを馬に乗ってまわったのは、今でもいい思い出だ。あと、乗馬をすると姿勢が良くなる!
乗馬 家族で一枚


チビッコランド

 スタンドそばの芝生スペースが「チビッコランド」。
 カブトムシのフアフアがあった。フアフアは競馬場でけっこう目にするものだ。他は蹄鉄つり(蹄鉄を釣り竿で引っ掛けるもの)や射的など。
フアフア 蹄鉄つり


しんとみ梨

 中央広場にグルメコーナーがあって、新富町の本部梨園の「豊水梨」を試食させてもらった。みずみずしく、シャリシャリして甘い。この梨を使ったシャーベットもいただいた。控えめながら後から甘みが来る独特の味。一般販売も予定しているらしい。
 詳しくはみっちゃんの宮崎ガイド本部梨園のサイトを。
梨とシャーベット


勝ち馬当てクイズ

 競馬といえば予想が醍醐味! この日は重賞の新潟記念(GIII)の勝ち馬を当てるクイズ大会があって、特設テントで予想を書き込む人が多かった。
 出走馬は12頭。自分は最近、中央競馬をしっかり見ていないので近況を知らない馬ばかり…。適当に1番・ヴィータローザにした。アンカツだし。でも、勝ったのは江田照の6番・ヤマニンアラバスタ。
 近くでは電話投票「A-PAT」の入会受付をやっていた。
特設テント 投票券


トッププロテクターと記念撮影

 トッププロテクターは父ヘクタープロテクター、母アスターレディという血統で1999年7月から2003年5月まで走った。2002年には重賞の北九州記念(GIII、小倉1800m)を勝っている(騎手は和田竜二)。2着はロサードだった。他にもオープンの東風ステークスや米子ステークスを勝つなど、1600~1800mで活躍した競走馬だった。
 このトッププロテクターとの記念撮影が催されていた。北九州記念の優勝レイ、ゼッケンが近くに置かれている。撮影する人は勝負服を着用してパチリ。昔の名古屋競馬みたいな勝負服だ…。
 トッププロテクターは静かで、まわりを煩わせることなく撮影をこなしていた。
記念撮影


ポニー競馬予選

 綾競馬串木野浜競馬といった草競馬でおなじみの、ミニチュアポニーによる「ポニー競馬」があった。この日は8頭立ての予選レースを3つやって、各レースの3着馬まで9頭で決勝レースを行う方式。
 第1レースは「宮崎サマーダッシュ」(直線300m)、第2レースは「宮崎スプリントカップ」(直線300m)、第3レースは「フェニックスステークス」(直線400m)。どこかで聞いたような名前ばかりだ。コースは直線部分のみを使用。
 草競馬のポニーレースといえばなかなかまっすぐに走らなくて笑える場面続出なんだけど、この日は違った。まっすぐ走るポニーばっかり! これはビックリした…。
 配布されていたプログラムに、予選3レースの馬単(1着と2着を着順どおりに当てる)が書かれるスペースがあった。たぶん、ひとつの数字の組み合わせをプリントして、それを3レースに使うヤツだったんだと思う。
ポニー競馬 白いポニー


チャーリー君とかけっこ

 スタンド前で幼児たちとチャーリーがかけっこをした。距離は30m? 3組やったんだけど、速い子供がけっこういて、チャーリーといい勝負だった。
 これも参加する子供が多かったし、応援する親たちで大にぎわいだった。
かけっこ 走るチャーリー


マリリンと綱引き

 ミニチュアポニーやサラブレッドもだけど、この日は重種馬も活躍していた。体重が700kgのマリリンだ。毛色がホルスタインみたいだけど、身体も牛のように大きい“女の子”だ。このマリリンとの綱引きが行われた。
 相手はちびっ子たち。勝負が始まると、子供たちがズルズル引っ張られてしまう。スタンドがドッと盛り上がる。次の子供たちもズルズル。最後は子供たち全員、そして飛び入りの親やちびっ子も参戦。でも、ズルズル…。マリリンは強かった。
 北海道には重種馬によるばんえい競馬がある。これは200mの直線に大小の坂2つが設けられたコースで、馬がソリを引くというもの。ばんえい競馬最大のレース「ばんえい記念」では1000kg(1t)のソリを引く。自分は何度か見てるけど、一般の競馬とは違った楽しさがある。もし北海道に行く人がいればぜひ観戦してもらいたい。
マリリン 綱引き


流鏑馬演技

 流鏑馬(やぶさめ)の演技もあった。これは、鎌倉武士の装束を着た射手が走る馬の上から板の的を射るもの。宮崎では毎年4月に宮崎神宮流鏑馬が行われている。
 この日の射手は3名。確率は良くなかったけど、矢が的を散らすと「おおっ…!」という声が上がっていた。
流鏑馬


ポニー演技

 JRAの馬事公苑から来た、大きいポニーの演技。グリーンチャンネルで訓練してるのを見たことがある。生で観るのは初めて。
 まずは前脚を前に伸ばして、そのまま馬体を下げるようにお辞儀。小さい台座に片脚を乗せてポーズすると、スタンドは大喜び。両前脚を台座に乗せて、身体を回すことでクロスさせて、さらにグッと身体を落とすとスタンドはさらに大喜び。自分も驚いた。そして、身体よりはるかに小さい台座に4本の脚を乗せて、前脚を上げて2本立ち! もっと驚いた。
 ヒップに藁のスカートを着けて、腰をフリフリさせてフラダンスを踊ると笑いが。専用の椅子に座って、最後は2本足で立ち上がって終わり。子供も大人も大喜びだった。
前脚クロス 二本脚立ち
フラダンス 満員のスタンド


ポニー競馬決勝(宮崎ダービー)

 メインレースは「宮崎ダービー」、距離は400m、9頭が出走。0~30mのハンデ制。オートレースみたいだ。
 GIの入場テーマがかかり、誘導場がリードして9頭が本馬場に登場。ゼッケンは青字に黄色の数字と文字、片側には「宮崎ダービー」と書かれている。これ、GI仕様のゼッケンだ。
 GIファンファーレがかかって、出走。速い速い。外ラチに寄ってくるのは、新潟の直線レースみたいだ。勝ったのは3歳牝馬の「すずらん」、騎手は祝迫あやちゃん(11歳)。2着と3着の名前は忘れたけど、3着が母で2着が娘というありえないものだった(益田競馬場で娘のレースの誘導馬を母がつとめたケースはある)。
 レース後は表彰式。このレースは1着馬当てクイズがあって、その抽選も行われた。賞品は毛ガニ、富良野メロンなど。
誘導馬 本馬場入場
ゴール前 優勝馬すずらん


アンダルシアンのホースダンス

 最後は、JRA馬事公苑から来たアンダルシアン馬2頭による演技。アンダルシアンとはスペインの馬の品種。音楽に合わせて踊るショーは、スペインのヘレスにあるアンダルシア王立馬術学校の観光の呼び物になっている。
 白と黒の馬が、中世の衣装を着た2人の騎手を乗せて登場。2頭ともどっしりとした馬体だ。解説は、この日の司会を務めていた北野あずささん。TVK(テレビ神奈川)の中央競馬中継やグリーンチャンネルではおなじみの人だ。
 ここでトラブル! なんと、スピーカーが故障してしまった。音楽はなしに…。
 2頭がそろって歩き出す。「スペイン常歩」といって、前脚を前方に上げてグッと伸ばす歩き方を披露する。他にも立ち上がったりの演技を見せてくれたけど、音楽が使えなかったのは本当に残念だった…。
 終了後は記念撮影。これもまた多くの人が集まっていた。
アンダルシアン 2頭そろって歩く


馬に親しむ

 じつはオープニングパレード、スポーツ少年団による障害飛越供覧、軽乗演技、装蹄実演もあったんだけど、自分は昼から来たので観れなかった。
 入場者は4000人。人の多さもだけど、小さい子供が多くて本当に驚いた。いろんなアトラクションを楽しんでいたし。
 馬に接するというのは、とても楽しい。馬に乗ったり、触ったり。ホースセラピーも最近は知られるようになってきた。馬と人間は大昔から共存してきたので、通じるものがあるんだろうと思う。ホースダンスなど馬の文化というのは、競馬をよく観ている人間にとっても驚きだった。
 誰もが馬に親しめた一日だった。

投稿者 pawaspo : 2005年09月01日 15:11

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コメント

私も行きました。
どの演技も素晴らしかったけど、なかでも一番感動したのが装蹄実演でした。
世の中にはこんなことの出来る人もいるんだ。と驚きました。
来年は午前中から行って、是非見てくださいね。感動しますよ。

投稿者 芋焼酎 : 2005年09月03日 20:57

私も行けばよかった!!
全く無知な私でした
日本で2つある育成牧場のうち一つが宮崎に!
凄いことです 凄いことを知らない私も凄いことです(涙)

投稿者 SEA : 2005年09月08日 23:37

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