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2007年07月31日

大萩康司in宮崎 インタビュー&ミニリサイタルレポ [ インタビューPR ]

 小林市出身の世界的なクラシックギタリスト大萩康司さん。今回は、8月25日に宮崎県立芸術劇場 アイザックスターンホールにて開催されるコンサート「大萩康司 & チョウ・チン リサイタル “Eternal Harmony”」のお知らせのために帰宮した大萩さんに、ギターを始められたきっかけなどから現在にいたるまでのお話しなどを伺いました。また、宮崎市のマシンヘッドさんで開催されたミニリサイタルの模様もお届けします!それでは、まずは大萩さんのプロフィールからご紹介いたします!
(レポート:甲斐英利 取材協力:ガクオンユニティフェイス
→インタビュー会場:ホテルメリージュ

■大萩康司プロフィール <ホームページより>
公式ホームページ
070729018.jpg宮崎県出身。
9歳より母の手ほどきでギターを始め、萩原博に師事。中学時代より約5年間、フォレストヒルミュージックアカデミー(福岡市)にて中野義久に師事。同アカデミーにて定期的に行われているマスタークラスにおいて、日本を代表するギタリスト・福田進一に指導を受ける。高校卒業と同時に渡仏し、パリのエコール・ノルマルに入学。翌年、パリ国立高等音楽院(パリ・コンセルヴァトアール)に第1位で入学。 
1998年ギターの国際コンクールとしては現在世界最高峰とされる「ハバナ国際ギターコンクール」にて第2位を受賞。同時に「レオ・ブローウェル作品最優秀演奏賞」を獲得。一気に注目のギタリストとして世界的に脚光を浴びる。

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◆インタビュー

---ギターを始めたきっかけお母様だとお聞きしたんですが?

そうですね、フォークギターの流行の流れで母は弾いていたと思うんですが、ギターはクラシックギターだったんですよ。それで、家で練習しているのを見てて、自分も弾きたいと思い始めました。

---中学、高校ではエレキギターを弾く友達も多かったと思うんですが、大萩さんはずっとクラシック一筋だったんですか?

実は、中三の時に1ヶ月間だけ友達にバンドやろうよと誘われて弾いた事があったんですけど、エレキギターを触ったのはその1ヶ月間だけでしたね。

---大萩さんにとってはエレキギターはちょっと違いました?

んー、ずっしり重いのと、肩から掛けるのと、あとシールド(ケーブル)をさして、アンプが必要なこと・・・そして、自分で音色が変えられないことですね、クラシックギターだったら爪の角度や弾く位置で全く音がかわって、それが楽しかったんですけど、エレキギターでは、エフェクターを使わないと音色が変えられないですし・・・エフェクターをつかえばいろんな音は出せるんですけどね。そう、だからクラシックギターが自分にとっては音色作りでもやりがいのある楽器だったんだと思います。

---初めは、難しい事を考えずにギターを始められたと思うんですが?

はじめは、ただ「面白いな」というだけで・・・例えば、コンピューターゲームをするような感覚でギターを弾いていました。それぐらい、音楽が面白いと思っていて、音を真似するのもすきでした、テレビでモノマネをする人をまねをするとか、鳥の鳴き声をまねするというように、どうやったら、その音に似るのかと実験をしていました、それが楽しくて、続いていたんでしょうね。
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---では、本格的にギターでやっていこうというのは、進路を考える頃には心の中に強くあったんですか?

最初は、小4の時に、学校の給食の時間の校内放送で、自分の夢を語る時間があって、そのときにはギタリストになりたいと言ってたんですよ。他にも塾にいったりもしてたんですが、塾よりも川に虫取りに行ったりしてて、「大萩くん来てませんよ」という電話でやめさせられたり(笑)あとは習字も母親が先生で、家でやってたんですけど、自分ではこれはうまく出来た!と思っても、採点によって段が上がらないというのが・・・6段まではいったんですけど、それからなかなか上がらなくて、納得いかずにそれもやめて(笑)それに対して、音楽はやったらやっただけ喜びが帰ってきて、練習すればするだけ技術が身に付くし、聞いてくれる人がいれば、「良かったよ」とかいってくれたり「すごく元気になった」と言ってもらえると、すごくやってて良かったと思えました。そして、高校からはもうギター一本でやらないといけないと思って、先生からも、バイトする時間があれば練習しなさいといわれてたので、留学してからもギターに関係ない事はしなかったですね。

---その頃の練習というのは、どのくらいするものなんですか?

一番練習してた頃は、コンクール前で、一日10時間くらいですね。今は、歳とともに筋力も衰えてくるので、それを保つ練習というのをしますね。
 
---では、今まででつらかったりした事はありますか?

やっぱり、練習しても伸びないときですね、いわゆるスランプというものだと思うんですけど、いくらやってもうまくいかなくて、でもそれは、やるしかないので・・・ ここでやめたら下手になる一方だたがら、とにかく引き続けました。するとある日突然パッと抜け出しましたね。それが、23の時ぐらいですね。

---23歳ということは、プロになられてからですが、うまくいかないというのはテクニック面での事ですか?

テクニックというか・・・スピードなどのテクニックはスポーツ選手のように落ちていくと思うんですが、音楽の場合はそれプラス感性を死ぬまでのばしていく事が出来るので、そのバランスを保つようになっていくんですね。音楽力というんでしょうか、表現する力ですね。
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---そういった感性を磨くために取り入れていることはありますか?

例えば、今、モネやダヴィンチの絵が来てますが、自分でその場所に行って直接触れる事ですね。筆の筆圧が解るくらい近づいてみると、ニョロニョロと書いてあるものでも「これは一つ一つ意味があるんだろうな」と言う事が解って、それらから伝わる力があるのでそれを感じるようにしています。映画も、これは映画で見ておきたいと思うものは必ず映画館でみるようにしています。もちろん音楽もCDなどだけではなく、コンサートにいきます。本当に尊敬できるアーティストであれば、お金に関係なく絶対に行きます。

---それら、音楽だけでなく、芸術、美術はご自身の音楽にどのように反映されてますか?

すごいなとか鳥肌がたったなと思えるような事があった時に、なぜ、感動したんだろう、なぜ、鳥肌が立ったんだろうとその原因を探す事が出来るんですね。それを解明していく事で、感性が磨かれるというか、表現者としてはそれを知っていた方がいいと思うんです。


---今後の予定や活動について聞かせてください。

今回のコンサートのように他の楽器とのデュオなども続けていきたいですね。ソロとしては
キューバ、そしてブラジルの音楽でCDを作ったので、その流れで、中南米の音楽というのをどんどんやっていきたいと思います。キューバ、ブラジル、アルゼンチン、コロンビアそしてスペインのほうへというような事を頭の中で考えています。来年は30歳になるので、記念として、みんなのうたのような、いわゆる「知っている曲」で、もちろんクラシックギターで生きてくるような曲を選んで作りたいと考えています。

---最後に宮崎の皆さんに一言お願いします。

日常の空気からはなれて、コンサートの「聞く事しか出来ない」という独特の雰囲気を味わっていただきたいと思います。スピーカーから出た音楽を聞きながら何かをしたり、生活の音がする中で聞くものとは違い、それらが全くない、音が空中を飛んでいるような感覚、そしてそれが、舞台で演奏している人からでてくるという現象は見ていてとても面白いので、ぜひその感覚を味わっていただきたいと思います。それで、感動してもらえればとても嬉しいです。

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◆ミニリサイタルinマシンヘッド宮崎店
■マシンヘッドホームページ

 限られた数の席を手にした幸運なお客さん達。会場に来てみて、その距離の近さにびっくり。こんなに近くで大萩さんの演奏が、見て聞ける事はなかなか無いのではないでしょうか?弦を弾く音、弦と指が擦れ合う音、そして、大萩さんの呼吸まで、すべてが生音で、しかも目の前にいる本人から聞こえる。カメラのシャッターをひとつ切るのもためらうようなそんな空間です。

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ミニリサイタルはトークも含め、約30分程、しかも、コンサートホールでは無いので、外を走る車の音など、少なからず生活音は聞こえるものの、インタビューで大萩さんが言っていた「非日常」を十分すぎるくらい体験できるものでした。お客さんも良い意味での緊張感を楽しまれた事だと思います。

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最後には、お客さんからの質問コーナー。クラシックギターを弾かれてる方からは、練習方法や、演奏する上でのテクニックなどの質問がされ実際にその曲を弾いて解説されていました。これには、質問された方も感動されていました。その後は、サイン会と大萩さんと一緒に写真が撮れる時間がもうけられました。

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▲サインをする大萩さん。 ▲最後に残っていた子供達がなにげにした質問にもちゃんと答えて、また演奏をしてくれた大萩さん。演奏だけでなく、人としてもとっても素晴らしい方でした。自分自身も、取材の最中いろいろとお気遣いを頂きました。

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▲こちらはリサイタルの会場となった宮崎マシンヘッドのスタッフの方ですが・・・なんと三人は同じ年ということがわかり、ギターの話などでしばらく楽しそうに交流をされていました。

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◆貴重なオフショット♪

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 リサイタルに向かう前に、立ち寄ったデパ地下の生鮮売り場。お土産にはやはりこれ?(笑)のマンゴーをバックにパチリ。

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 そして、大萩さんも写真を撮るのがお好きらしく、お昼ごはんを携帯でパチリ。最近はブログにのせる写真もいろいろと工夫されているそうなので、そちらもチェックしてくださいね!

それでは、最後に、コンサートの情報とCDなどのご紹介です。


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◆大萩康司 & チョウ・チン リサイタル “Eternal Harmony”

■日時 :8月25日(土)
■開場13:30  開演14:00  終演予定 16:30
■場所 :宮崎県立芸術劇場 アイザックスターンホール
■全席指定¥5,500(税込) 学生席¥3,500(税込)
 ※当日、指定席券と交換(要学生証)
★郵送販売
GAKUONユニティ・フェイス TEL:0985-20-7111
★プレイガイド
・ローソンチケット/ローソン TEL:0570-084-008 (Lコード 84720)
・チケットぴあ/ファミリーマート TEL0570-02-9999/9966(Pコード 257-249)
・イープラス http://eplus.jp(PC、携帯電話)
・宮崎山形屋、宮交シティ、宮崎県立劇場  他


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◆コンサート前にチェック!のCD情報

aqua.jpgAquarelle(アクアレル)
アルバム / VICC-60560
¥3,045(税込)
キューバで大喝采を受けた、音の詩人「大萩康司」が贈る新たなブラジルの世界・・・・。“サウダージ”の空気感をクラシックギターで見事に表現している秀作。

10gen.jpg『10弦の響』趙静(チョウ・チン)/大萩 康司
アルバム/VICC-60461
¥3,045(税込)
チェロとギター、10本の弦が織りなす鮮烈な美の世界、才能溢れる2人が作りだす今までにないチェロとギターの意欲作!趙静(チョウチン)と大萩康司の2人が、いままでにないチェロとギターのアルバムを作り上げた。シューベルト、ピアソラ、ヴィラ・ロボス…、チェロとギターの新たな可能性を持った名盤がここに誕生。


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 大萩さんのファンのかたのみならず、8月25日のコンサートにはぜひ行ってみてください。今回、大萩さんとご一緒させていただいて、間近で演奏を聞いて、自分はクラシックに対する気持ちが大きく変わりました。「普段クラシックはあまり聞かないから・・・」という人も、一日だけ、その中の2時間程は携帯の電源を切って、日常から完全に自分を切り離してみても良いのではないでしょうか?ぜひ皆さんにも「非日常」を体験して頂きたいと思います。

投稿者 blogpawanavi : 2007年07月31日 00:58

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コメント

大萩さんのミニリサイタルがあったなんて知らなくて、ちょーショック!!!!
土曜日のコンサート楽しみ(^_^)/

投稿者 じょー : 2007年08月23日 12:53

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