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2006年11月08日
日向市電気音楽祭り〜yellow-hi 2006 [ 自主企画クラブ系 ]
■日向市電気音楽祭りスタッフ・ロージーさんによるレポートです
こんにちは!。「宮崎県北4つ打ち愛好会」のロージーと申します。2006年10月8〜9日にかけて、日向市の米の山近く、「日向岬グリーンパーク」にて「Hyuga Electronic Music Festival (日向市電気音楽祭り)〜yellow-hi 2006〜」が、開催されました。県北ではめずらしい4つ打ちの野外イベント、しかも入場無料!、ということでさっそく行って来ました。今回は、そのイベントの様子をレポートさせていただきたいと思います。ところで皆さん、4つ打ちというものをご存知でしょうか?。4つ打ちとは、テクノ・ハウス・トランスといったDJがターンテーブルやミキサー、レコードやCDなどを使ってプレイする音楽のことを指します。普通、こういうジャンルの音楽は、音響のいい「クラブ」といった場所で耳にすることが出来るのですが、宮崎県北地区では残念ながら本格的な「クラブ」という施設が存在しないため、なかなか身近なものとして聞いてもらう機会がありません。しかもこれらの音楽は、ただ音を鳴らすだけでなく、ちゃんとした音響システムが整った上で、その「音圧」を体感し楽しむものなので、たとえ野外でいい場所があったとしても、本当の良さを演出するのが難しいのです。そこで今回のイベントでは、県北地区のテクノ、ハウス、トランスを愛するスタッフ7名の方々が、自ら大出力でクオリティの高い音響システムを用意し、4つ打ち音楽の持つ魅力と、また日向市の自然に囲まれた環境の素晴らしさを、広く皆さんに知っていただくため、このイベントを企画したとのことです。
(レポート:ロージー)
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Hyuga Electronic Music Festival (日向市電気音楽祭り) 『yellow-hi 2006』
〜TECHNO/ HOUSE/ TRANCE/PSYCHE:宮崎県北4つ打ちDJ祭〜
開催日:2006年10月8〜9日
また今回はDJだけでなく、4つ打ち音楽をベースに演奏するバンドも出演しました。つまり「Hyuga Electronic Music Festival (日向市電気音楽祭り)」の名前通り、何かしらターンテーブル、サンプラー、シーケンサーといった電気的な機材を使って作った音楽のお祭りだったという訳です。
さらに4つ打ちイベントの中でも、野外で開催される場合は特に「レイヴ・パーティ」と呼ばれます。日向のグリーンパークといえば、眼下には太平洋が見下ろせる絶好のロケーションです。この恵まれた自然の中で過ごした昼〜夜〜明け方まで移り変わる風景は、音楽と一体化し素晴らしい体験を私たちに与えてくれました!
さて、前置きはこの辺にして、ぼちぼちイベント当日のレポートにいってみたいと思います。まず、スタッフが午前10時に集合してセッティング・・・。 地元の音響設備会社が九州内でも指折りの大出力でクオリティの高いサウンドシステムを貸してくれました。その総出力は、最高で10400ワット。
■当日使用した機材のリストです
・ミキサー:Allen&Heath Xone62
・ターンテーブル:SL-1200MK3 2台
・スピーカー:EAW FR253e 4台 EAW(型番不明)2台
・パワーアンプ:Crest 6001 6台
・デジタルプロセッサー:MX 800i
※4つ打ちDJメインのセットでしたので、通常のコンサートなどに比べると、低音が強調されるので、異常な音に感じる方もいらっしゃるかと思います。また、音源がレコード、CD、MP3、とバラバラだったためにバンドとばらつきがあったかもしれませんが、その点につきましてはご了承ねがいます。
正午頃、「Solar Head」の二人が、サックスとギターを抱えて到着。いち早く音合わせ。日中はまだ汗ばむほどの陽気です。午後2時、「Dr.Phreak」のアナウンス「ヒューガ エレクトロニック ミュージック フェスティバルーイエローハイ!!!」でイベントがスタート 。ここからは、JACK YOUR BODYならぬ、JACK THE グリーンパーク!会場はキャッチボールをする親子連れ、散歩に来た人達などで、のどかな風景の中、バリバリのテクノやトランスが響き渡っています♪ オールナイトに備えて、テントを張ってる人達もちらほらと・・・
午後6時、日が落ちてきて代わりに月が昇り始めると、あたりは神秘的な光景へと変わってゆき、DJ達の競演が始まりました。
まず、一番手に登場したのは「DJ Kenji」さん。実は彼は「HOUSE」のオリジナルトラックを制作し、「Futic Recordings」というレーベルから全世界へレコードをリリース、ニューヨークや東京のクラブ等でも、彼の曲は一流DJにプレイされヒットしたという経歴の持ち主です。今回はMP3も使えるCDJを駆使して、自分のオリジナル曲も含めて、最新のハウストラックを聴かせてくれました。
次に続いたのは、やはりハウスDJで、宮崎から駆けつけてくれた「DJ yo-hei」さん。彼のプレイするトラックは「プログレッシブ・ハウス」といわれるジャンルで、ハウスの中でも特にクールでエレクトロな感触を持っています。今回は特に、この大きなサウンドシステムに映える空間的な曲をチョイスして、ミックスしてくれたようです。
3番手はこのイベント唯一のバンド形態のDJ 「Mayumi&Solar head」。今回は、初の生音バンドサウンドとDJとのコラボレーションの試みということで、シーケンサーとサンプラーを使った「Solar Head」のオリジナル曲に加えて、「DJ Mayumi」のセレクトしたトラックにサックスの「Matsumoto」さんとギターの「Fujii」さんのアドリブプレイをかぶせるといったパフォーマンスがなされ、会場を沸かせておりました。
ここで次のDJ 「Take」さんにバトンタッチ。午後10時、パーク内の照明が落とされ、夜空にまたたく星たちの輝きが、際立ってゆきます。このあたりから、会場で踊るお客さんや出店もちらほら増えて、まさにレイヴ・パーティっぽい雰囲気となってきました。DJ 「Take」さんはここ数年の間、東京在住でクラブDJをやっていたので、久しぶりにそのプレイを聞いたのですが、4つ打ちながら黒っぽくてファンキーな独特のセンスあるミックスにやられたって感じでした。
そして午後11時、「yellow-hi」のメイン音楽であるテクノDJが続々と登場してきます。実はこのへんで、レポーターである私、ロージーもあまりの楽しさに飲んで踊りまくっていたので、記憶が定かではなくなってくるのですが・・・(笑)。
まず綾から屋台ごとかけつけてくれたテクノDJの「Kohey」さんのチーム、「Oliver Ho」の曲に代表されるちょっとU.K.っぽいカラフルな印象を受けたミックスでした。次に同じくテクノDJの「Dr.Phreak」。実は彼は、週末ごとに国内外各地のパーティに出向いて活躍するDJであり、前述した「Kenji」さんとも、現在オリジナルのトラックを共作しているそうです。今回の機材の半分が彼の私物でもあり、プロフェッショナルでまさに職人技なミックスを聴かせてくれました。
そして続いてDJ 「Ryosuke」さん。数年前からずっと、地元のテクノシーンを引っ張ってきている彼は、持ち味であるアッパーでハイエナジーなプレイを披露。ラストに、ドナサマーのエレクトロ名曲の、I FEEL LOVEを持ってきた頃には、私は踊り狂ってました・・・・・。
テクノDJのラストを飾るのはDJ 「Kura」さん。彼はテクノの中でも「トライバル」と呼ばれるパーカッシブなトラックを使って、もうひと盛り上がりさせてくれました。そしてここでハウスDJの「Kanako」さんへ。彼女は以前ハウスDJの、「Ko Kimura」を宮崎に招聘した際にサポートDJをつとめた経験もあり、今回もドラマチックなミックスを聴かせてくれました。
そしていよいよ最後の最後に地元期待の新人トランスDJ、「Nimoto」さん、「Teppei」さん、「Ichi」さんが登場!初参加とは思えない、元気いっぱいなプレイを聴かせてくれて、お客さんたちも大喜び!。途中、午前5時半、澄みきった空気の中、東の空からはちょうど、大きな朝日が昇ってきたところでした。明るくなってもまだ踊り続ける人はたくさんいましたが、午後6時半、お名残惜しいところで、タイムアウト!パーティはエンディングを迎えたのでした。
というわけで、楽しいお祭りは過ぎるのが早いもの・・・・・。あっという間の夢のような17時間でした・・・パーティというものはジグソーパズルのように、ひとつひとつのパーツが集まってこそ成り立つものです。 DJやプレーヤーだけでなく、日向市内外から集まってきて踊ってくれたお客さん達、その場にいた人すべてが、そのパーティ独特の空間を作るのに重要な存在となります。夜通し踊っていたので、出演者もスタッフ達も、かなりお疲れのようですが、来場していただいた皆さんに「どうもありがとう」という気持ちでいっぱいのいい笑顔を浮かべていたのが印象的でした。
今回は開催決定が1ヵ月前という事もあり、準備期間が短かかったにもかかわらず、来場したお客さん達は口々に「楽しかった、次回に期待してます」、「宮崎県内にこんないい場所があるなんて知らなかった」、とスタッフや出演者に声をかけていました。まだまだ、地元には浸透していませんが、」いいイベントが出来たということで、スタッフ一同も手ごたえを感じたようです。今年の反省を生かし、来年はもっとグレードアップし、もっと楽しめるものにしたいとのことでした。
私自身も、このイベントを通じて、懐かしい友人との再会や、新しい出会いもあり、音楽だけでなく色んな面で、有意義な時間を過ごすことが出来ました。屋台もドリンクだけではなくて、カレーや豚汁などもあって、10月にしては冷えた夜でしたので、とっても美味しくいただきました^^ 今年来た皆さん、またこれを読んで興味を持った方がいましたら、ぜひ来年は友達誘ってお越しくださ〜い。きっと楽しいはずですよ★
では、そろそろこの辺でロージーのレポートも終わりにしたいと思います・・・祭りの喜びは刹那的なもの、 終わったらしゃぼん玉の様に消えてしまいます。 でも私達は、あの日あの場所で一緒に分かち合えた何かを、これからも、決して忘れることはないでしょう・・・それでは、また来年、ここグリーンパーク@日向にてお会いしましょう!!!
投稿者 blogpawanavi : 2006年11月08日 13:38
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