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2009年01月22日
クローン人間 【夢の話】
子どもの頃から、よく夢を見る子でした。最近はあまり見なくなったのですが、それでもたまに見ます。先日、とても示唆に富んだ夢をみたので綴っておきます。
何年かぶりに高千穂へ帰ると、旅館を営んでいる知人が温かく笑顔で迎えてくれました。町の景色も昔のまま…。いや、むしろ昔の暮らしをわざと作りこんでいるようでした。直感的に感じる不安、違和感はだんだんと膨らみ、やがて知人も村の人もみんなクローン人間だということが分かります。
「(村を維持するためには)そうするしかなかったんだ」
知人は悲しそうな顔で追いかけてきます。僕は怖くて逃げましたが、とても居た堪れない気持ちでした。
ふいに鮭が清流を泳ぐ映像が飛び込んできました。流れに逆らい泳いでいます。僕はその映像を見て、鮭は死ぬために生まれたふるさとへ帰っていくんだと納得しました。人は鮭が産卵のために生まれた川へ帰るメカニズムを色々と考えます。でも僕の中ではそれは思念でしかありませんでした。
夢はここで終わりです。目覚めてぼんやりとテレビを見ていたら岩手県の小さな村の病院の病床が廃止されることについて、住民が反対をしているニュースが流れていました。入院しているおじいさんがベッドの上で酸素マスクをつけて横たわっています。看護しているのは高齢のおばあさん。19の病床が廃止されるため、4月までに転院先を決めることを余儀なくされています。けれども、一番近いところでも50km先。そうなると、その病院まで行く事もままならず、看病できなくなると困っています。映し出される他の入院患者も高齢者ばかり。転院は患者へ心身ともに多大な負担をかけ、生命を危険に晒すことになるという印象を受けました。医師不足に不採算というのが病床を廃止する理由だったと思います。
病床の廃止は、この地域の住民の生きる場所、死ぬ場所を奪うことだと思います。暮らしてきた村を離れること、家族に負担をかけることを嫌い、治る病気でも諦め自宅で最期を迎えることを望む方もでてくるでしょうし、それを容認せざるをおえないご家族もでてくるでしょう。また、仕事や進学で村をでた人が、この現状を見て村へ帰ることを諦め、いっそう過疎化に拍車をかけることになると思います。
コメンテーターの話によると、これは赤字の病院を削減するという国の指針があってのことだそうです。高千穂も地理的にはこの岩手の小さな村と似ています。また、県内の山間部の多くも同じことです。国の指針であるならば、県内も同じ問題がおこるでしょう。延岡の県病院の医師不足も深刻化しています。夢と現実の啓示が意味するものはなんでしょう。クローン人間が歩く農村地帯。そういうイメージが膨らむことじたい、恐ろしいことだと思います。
投稿者 hujiki : 2009年01月22日 17:31
コメント
怖い夢だね…
病院の問題は実家では子供を産むことが難しいことが
地域の小ささを感じたよ
じいちゃんばあちゃんたちが、病院に行く足がなくて、
自分の親たちを頼っていること。
ばあちゃんが入院することになって、隣の県まで行かなくては
ならなかったこと
こんな地域はたくさんあるんだろうね…
てっくんの記事をみてふっとこんなことを思ったよ
投稿者 Anonymous : 2009年01月23日 14:13
ごめーん
誰がコメントしたかわからんよね
投稿者 かずちん : 2009年01月23日 14:14
日出町の産婦人科も閉鎖されてます。
人の生死を根本から見直さないといけません。
なんか嫌な状況ですよね。
投稿者 ミツセ : 2009年01月23日 19:39
ご無沙汰です。
今日、延岡県立病院に行ったら、外来の先生が急患で病棟に行っているとのことで 3時間待たされました
今でも医師不足なのに 3月までに6名のお医者さんがいなくなるとのこと
私の主治医の先生も忙しくて疲れているようで 診てもらうのも気の毒な気がします
こんな病院じゃ患者はどうすればいいの?
ところで、21日に六峰街道ですれ違わなかったかしら
写真をみて思い出しましたよ
投稿者 ハムサンド : 2009年01月23日 22:48
かずちん、そうだね〜うちも熊本に入院してたから、いき帰りだけでも大変でした。車を運転できるからいいけど、できない人は本当に大変だよね〜。
ミツセさん、本当経済大国がきいてあきれますね。景気がいいときにどんだけ浮かれてたんだろうって。高千穂も近くの産婦人科は50キロ先です。
ハムサンドさん、わ〜延岡も全然大丈夫じゃないですよね。広域医療と言うことで道をつくったのにできたら病院がこのありさま。知事ブームに浮かれてる場合じゃないですね。あっ、六峰街道行きました!すれちがったんですね。雪が残ってて途中で引き返しました。今日、上田さんに電話して例の件伝えておきました〜。
投稿者 テツロー : 2009年01月24日 02:19
来月、母親の腎臓を父親に移植する手術があります。
息子としてはとても複雑な心境。
医療費に莫大な投資をしてきた日本。
なんだか使い方がおかしいですね。
お先真っ暗、なんとかせにゃならんですね。
福岡は雪ですよ。
月曜日はゆうひこ部長と飲みです♪
投稿者 天神ホルモン : 2009年01月24日 03:14
いろんなことを考えてるテツローさんだから見た夢なんですね。きっと。
私は、どんなに人口が減っても、高齢者ばかりになっても、みんなが幸せに暮らしていけることはできないんだろうかといつも考えます。
でも、田舎であればある程、高齢者のくらしは不便で不安なことがたくさんありますよね。
心の安らぎはそこにしかないのに、それが維持できないところがもどかしいですね。
投稿者 mina : 2009年01月24日 17:06
天神ホルモンさん、ご両親の手術が成功することをお祈り申し上げます。
お金の使い方が国民のためでなく、組織や個人の利益のためになっているのが問題ですよね。ゆうひこ部長にもよろしく。
minaさん、僕も過疎化でもそこで暮らしているのでみんなで幸せをつくっていければいいな〜と思っていたのに自分の夢ではドライに現状をつきつけられたようで、びびりました。だからどうにかしようという気持ちにはなりますけどね。
投稿者 テツロー : 2009年01月25日 16:46