« 山森 【高千穂町】 | メイン | 焼畑収穫祭 【高千穂町】 »
2008年12月10日
お葬式 【高千穂町】
昨日は親友のお母さんのお葬式がありました。
おばちゃんは、町内、河内生まれの河内育ち。農家の嫁としてずっ〜と働いてきました。僕も20代前半の頃は、胡瓜ちぎり(収穫)を手伝わさせてもらっていましたし、暇があれば遊びに行って昼ごはんや晩ごはんをご馳走になりました。おばちゃんは、いつも明るく迎えてくれました。おばちゃんやこの家族を通して村の繋がりや農業のことを学ばせてもらっていますし、薪ストーブに使う薪のほとんどをこの家からもらっています。このブログにもおばちゃんや孫の写真を結構載せています。
「御斎(おとき)を食っていけ」。と、友が言うのでご馳走になりました。
お膳には、白いご飯、豆腐の味噌汁、煮しめ、大根の酢の物、沢庵があります。ご飯を食べて、ちょっと不謹慎かもしれませんが美味しいと思いました。新米なのでしょう。香りがよくもちもちしています。味噌汁も、煮しめも、酢の物も、沢庵も美味しい。村の人の手作りです。これがおばちゃんとの最後の食事なのかと思うと情けないことに涙が滲んできました。目の前には、友の兄夫婦がいるのにお椀の中に、ぽとりぽとりと落ちます。涙混じりのごはんを食べると、またぽとりぽとりとあふれてきます。食べるという行為は直接的に本能を揺さぶるのでしょうね、口の中に広がる温もりに安心してしまいました。場違いで情けないと思いつつ顔を上げることができずに、食べ終わったあともずっと俯いていました。
おじちゃんが最後の挨拶で、いつまでも悲しまずに、残してくれたものをしっかりと守っていきたいと言いました。とても力強く感じました。その気持ちは家族みんなのものです。働きとおして残した家、田畑を残された家族が守っていく。子ども三人、孫八人。力を合わせてそうして家は引き継がれていくのでしょう。
また、遊びにきますね。
投稿者 hujiki : 2008年12月10日 09:40
コメント
お亡くなりになられたのですね。
私が昨年まで勤めていた会社のお客さんでした。
ご夫婦で大変良くしていただき、お世話になった方です。
いつも明るいおじちゃんと一生懸命農作業されていたのがよくわかります。
ご冥福をお祈りいたいたします。
投稿者 美樹 : 2008年12月10日 16:58
美樹さん、今日は良い天気でしたね。
薪割りをしている横にお墓があります。これからは婆ちゃんとおばちゃんに挨拶をして薪割りをします。明日も良い天気だそうです。
投稿者 テツロー : 2008年12月10日 23:46
私も数日前に知り合いのお母さんのお通夜に行きました。
こんなときの煮物やおにぎりってどうしてこんなにおいしいんだろうと思いながら食べました。
いろんなことを教えてくれた方達が一人、また一人と亡くなっていきます。
昔ながらのお葬式もいつまで出来るだろうか、とも考えました。
投稿者 mina : 2008年12月12日 00:18
中島みゆきさんの曲で「時代」という歌があります。
回る〜回る〜よ時代は回る〜別れと出会いの繰り返し〜
今は倒れた旅人たちも生まれ変って歩きだすよ〜♪
亡くなられたお母様は天国でまた素晴らしい新たな人生を
スタートさせているのではないでしょうか?
負けてられません!
テツロウさん!きばっど!
きばりますよ!
投稿者 天神ホルモン : 2008年12月12日 05:30
天神ホルモンさん、若いのに「時代」を知ってますか、いい歌ですよね♪
おお〜鹿児島弁ですね、きばっど!
投稿者 テツロー : 2008年12月12日 09:36
おくやみとご冥福をお祈り申し上げます。
私の叔父も今月1日に亡くなりました。
お坊さんはいいました。体は亡くなっても、心の中で生きている、私達をずっと見守ってくださる。じいちゃんは、仏様になって帰るところに帰ったのです。人間の姿でなくても見守ってくれる存在がいるのです。
私のじいちゃんは闘病の末に亡くなりました。闘病中の苦しい顔をみていたから、亡くなって仏様になるときの顔は本当に安らかでした。
医療現場に勤めているのですが、人が死ぬということは本当に辛いです。人の死に直面する立場にいると色んな事を考えさせられます。本当によく頑張ったねっていう気持ちになります。いつか人は死ぬのだから、今このときを大切に生きなくてはと思います。
投稿者 香理 : 2008年12月14日 15:02
香理さん、ありがとうございます♪
親友の家は農家なのですが、葬式の次の日に寄ったら刈干し切り行くというので 一緒に行きました。青空の下、枯れ草の丘で作業する友人と、友人の兄。悲しくても牛のため、家族のため、自分のために生きていくために働く。その風景もまた、おばちゃんたちが残してきたものです。見守られて私たちは生きているのですね。
投稿者 テツロー : 2008年12月15日 15:23