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2008年10月23日

T-CLUB主催 第15回夏期釣講座(大分) [ 015イベント・大会情報 ]

 10月に入り秋磯シーズン突入!!で、既に何度も足を運ばれた方が多いのではないでしょうか?しかし・・・実際の釣果はコッパが多くまだまだ本番には程遠いですが、これからは日々面白くなってくるかと思います。これからの釣りに生かしていただけるように、取って置き(置き過ぎて取材からかなりの日数が経過してしまいましたが・・・)昨年も取材させていただいたT-CLUB主催の夏期釣講座が今年の8月30日に開催されておりました。昨年は取材後の残暑厳しい9月に記事をアップ致しましたが、今回は秋磯釣行に試していただきたく10月を待ってアップしようと記事を温めておりました。(忙しく、なかなか記事に出来ない・・・と言うこともあったのですが^_^;) 夏季釣講座は“T-CLUB”(トーナメントクラブ)「会長:池永祐二氏」主催で毎年行われており今年で15回目となりました。今年は土曜日のお昼に開催ということもあり、例年のような参加者ではありませんでしたが、大分県内はもとより、北九州や長崎などからの参加者もいらっしゃいました。今回の講師は今年のOGTM(大分グレトーナメントマスターズ)に於いて、初代池永名人に次ぐ二人目の名人位を獲得された有田さんと、池永さんの1000釣法の講座です。講座の後は恒例の参加者全員にもれなく当たる抽選会!!最後まで盛り上がっていました。
(レポート:藤島正博)

会場:大分市・明治明野公民館 夏季講座

T-CLUBとは:大分の釣りクラブで、今回の夏期釣講座だけでなく、大分県民の為のクロ釣り大会OGTM(大分グレトーナメントマスターズ)や磯釣り講習会などを主催されています。

昨年の第14回夏季釣講座の模様

第15回夏期釣講座
開催日:2008年8月30日(土曜日)
会場:大分市・明治明野公民館
参加人数:約28名
取材協力:T-CLUB
主催:T-CLUB
後援:週刊つり太郎

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●今回の講師

 大分グレ・トーナメントマスターズ(OGTM)にて名人位を獲得されたお二人!!初代名人の池永祐二氏と今年第15回OGTMで優勝され、池永さんに続く2代目名人位を獲得された有田達也氏のお二方となります。

080830T-CLUB.jpg

まずは有田さんに『ありちゃんの激熱クロ釣り』、そして後半は池永さんに『1000釣法の真髄』と題して、クロ釣りについて講座を行っていただきました。


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●1部・ありちゃんの激熱クロ釣り

 名人位を獲得された有田さんならではのクロ釣りの極意を全てお話ししていただきました。皆様のこれからの釣りに大いに参考になるのではないでしょうか?

開始前 有田さん

★マキエ
 「マキエには拘(こだわ)って欲しい!!」という言葉に始まりました!!「マキエは半解凍から8分をメドに解凍されるといいでしょう!!」との事。

有田さんの季節ごとのマキエの調合は以下のようでした。
◎エサ盗りの活性の高い梅雨〜秋は生3角を基本に+ジャンボ(アミ)+集魚剤2袋+パン粉1kg
◎冬はエサ盗りも少なくなるので生2角+アミ+集魚剤2袋
※ちなみにクロはアミが好きなようで、季節にかかわらずアミは入れているそうですが、アミを多くする事で効果もあるようです。

▲マキエの形・・・
マキエを作る際に、生1角は刻んで残りは粒を残します。場合は尾長がいる時、冬は半分形状を残すが、この時はキタマクラ対策となっています。

▲マキエの状態・・・梅雨時期は遠投が必要なので、練りこんで遠投が出来るようにしています。逆に冬は足元を中心に狙うので練りこむ必要はあまりありません。

▲マキエの撒き方・・・
◎柄杓は遠投が出来るように長め(有田さんは75cmがメイン)のもの!!当然長くても近くにも打つことが可能です。カップは9cc(小さくても十分だそうです)

マキエの打ち方

◎マキエはただ足元に打つだけではダメ!エサ盗りの目をどこに向けるかが重要!(画像参照:逆三角形に見立てて、遠くから足元に順に打っていき、エサ盗りの目を自分に向ける)
◎エサ盗りの目を自分に向けると遠投でも、中間距離でも本命を狙いやすくなる。
◎仕掛けをどこに投入するかを考え、潮を見て打つことも重要。
◎同じポイントで2〜3枚釣れると釣れなくなる事がある為、3箇所のポイントを設定してローテーションをしてやる事でより多くのクロを釣る事が可能になることも!?(優勝したOGTM杯でうまくいった方法です)

皆さん真剣です!!

★クロ釣りのツケエサ
ツケエサは通常3種類用意しています!!

1.マキエ(生オキアミ)の1/3をツケエサとします。
2.加工エサは比重があるので、張りを作りやすい!
 ※お気に入りはマルキユーの「くわせおきあみスーパーハード」
3.芝エビのムキミ
※3種類の中でもムキミは非常に効果があります。

-また、夏はエサトリ対策として-
4.ボイル

そして、冬はキタマクラを交わすのに有効な
5.サシアミ

以上が使うツケエサの種類だそうです。

▲オキアミの刺し方(付け方)・・・

オキアミの刺し方

◎通常はシッポと頭を取って、お尻側から刺します。その際、頭を取った部分のカラを取って半ムキミ状態にすると効果があるようです。

◎エサトリが多いときは頭から刺すのも効果的だったりします。

◎オキアミとムキミを上手に使い分けながら釣りをしますが、サシエの中でもムキミは比重があるのでハリが作りやすい!!

※ツケエサは出来るだけ小さい方がよさそうだ!?ともおっしゃっていました。

★クロ釣りで重要な「潮」

潮の説明

 初めて乗った瀬などは、海の状況が分からないので、その時は乗った瀬の地形を考えるとある程度潮が読めるようになります。特に偏光グラスは海の中のシズミ瀬が見えるのであると便利です。

★有田さんの仕掛け

 大分での釣行は基本的に1号竿に道糸1.5号、ハリス1.2号が多いそうです。「細くなると操作性が良くなりますので、皆さん!今使っている号数を1つ下げて見てください!!」また、クロ釣りは手返しが重要なので、竿の長さも5.3mよりは5.0mの方が良いでしょう!!ということでした。

 ここで作成してあった仕掛けを使って説明がありました。

仕掛けを使っての説明

有田さんが第15回OGTMを制した際の仕掛けは上記の仕掛けに、池永さんの1000釣法ならぬ、ハリス8m釣法で、カラマン棒を上下させるだけで様々なタナに対応できるようになっていました。
この仕掛けにするようになって、今まで頻繁に行っていた仕掛けの交換も全くしなくなったそうです。

最近使用しているウキは釣研の「エイジアの0α」で、8mハリスにする事で潮を噛み、風の抵抗を受けないのでとても気にいっているそうです。

★仕掛けの投入方法

 仕掛けの投入方法を考える前に、投入してから仕掛けが何秒で沈むのか?という事も大事であり、イメージの中ではハリの付いた餌が先打ちしたマキエを追いかけるようにして、食わせたい層で同調させる!
※この方法がOGTMではハマって優勝する事が出来たそうです。

実際にツケ餌が付いた鈎が1m沈むのにかかる時間は7〜8秒。先打ちしたマキエが1m沈むのにかかる時間は約15秒という事を踏まえたうえで仕掛けを投入していた結果だそうです。
 
▲仕掛けの投入時に考える事・・・
◎潮の流れをよみ風の向き(流れ)を見ながら仕掛けの投入地点、そしてどこに引き戻すかを考える。

◎ラインの送り込みは自然に!!!

★最後に!!

 大分は釣り場が豊富で季節には色んな魚が釣れるので、是非!!季節に合った色んな魚を釣ってみてください。また、上手な人の釣りを見ると良いでしょう。との言葉で講演を締めくくっていただきました。

 その後質問コーナーでは「鈎の使い方」や「ウキは「0α」以外に使いますか?」や「エサトリの目の向け方をもう少し詳しく」や「ゼンゴ(アジ子)の交わし方」の質問があり有田さんの初講演が終了しました。

休憩中
会場の後ろにはT・CLUB会員の仕掛けの見本が飾られていました。

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●2部・1000釣法の真髄

 既に数多くの釣り人に浸透している1000釣法!今回は生みの親の池永さんに1000釣法の真髄を講演していただきました。が・・・その前に8月初旬にオーストラリアで行われた「フィッシングワールドカップ」の話をしていただきました。

1本鈎でマキエは禁止の釣りであれば、どんな釣りでもOK!!船釣り部門と磯釣り部門があり、磯釣り部門ではオーストラリアキチヌとシマメジナを狙います。準決勝に進んだ16人中10名が日本人で、結果船釣り部門では日本人が2位と3位、磯釣り部門では1位と3位ということで、日本人は釣りが上手いです!というお話をされました。ちなみに磯釣り部門1位は立石宗之さんで3位はパワナビでも何度か登場されています橋本敏昭さんでした。

池永さんの講演

1000釣法はそもそもセオリー無視の多い釣法です・・・という言葉から1000釣法講演が始まりました。

★ハリスの長さ

 通常の今までの仕掛けは道糸にウキがあって、ハリスにはウキが無いが普通ですが、「ウキの上が水の中に入る」この効果を使う為に10mハリスの1000釣法が考えられました。
ウキの下は当然、ウキの上の部分もカーボンハリスな為、風の影響は極端に受けにくい仕掛けです。

池永さん講演中

★サラシを狙わない

 昔と今の決定的な違いは「マキエ柄杓」、昭和50年の時の餌は〔モエビ・サシアミ・ムキミ〕、そして渡船は1200円、冷凍モエビが1500円の当時、バッカンは無く、柄杓も集魚剤もありませんでした。
その為、マキエとして手で撒いていました。沖には撒けないのでサラシに撒いていて、「クロ釣りはサラシを狙え」がセオリーになったのです。サラシは酸素が多く、隠れ場にもなるのでメリットはあるのですが、現在はサラシよりも「潮」で釣る!!

★マキエは手前から打つな!!

 マキエを打つ際に「際に打て」と言われていますが、手前から打たずに、先にクロを目覚めさせる!!
一番にするべき事は「本命のクロの活性をあげる事」で30cm以上のクロの活性があがればエサ盗りはめったに沖に出て行かないそうです。沖に出るようになってからマキエワーク(手前に寄せる等)が必要になります。

★手返しを遅くする

 今までのセオリーでは「手返しを早くする!!」ですが、早くするとトーナメントでは勝ち残れない。
それは・・・エサ盗りが多いから!!確かに海の中がグレだらけだったら、手返しが早い方がいいけれど、手返しを早くすると全体がエサ盗りばかりになってしまい釣れなくなってしまう。

 五島などは魚が多いから本命のマキエは少なくても良い!!大分では3杯〜5杯打った方がいい場合もあるが、魚の多い所では1杯でいい。

★張りはいらない

 ガン玉を打たない1000釣法や全遊動は張ろうとすると引っ張らなくてはいけなくて、引っ張ってしまうとせっかく沈んだ仕掛けを、再び沈めるのに時間がかかってしまう。1000釣法の場合は張らなくても仕掛けが綺麗に沈んでなじんでくれる。

 1000釣法では付け餌がなじむとウキが沈み始め、ウキから上の道糸部分は無駄な糸フケを作らない。

池永さん講演中

★セオリー無視の1000釣法の仕掛けは・・・

 出来る限り何も付けたくない!!海の中は層によって潮の流れが違うので、出来ればサシ餌とマキエが同じ動きになってほしい。その為、本来ならサシ餌以外に潮の影響を受けるものは付けたくない。

 ウキの周りだけが潮を噛むようにしたいから10mのハリスを使う!!

★水深が分からない場合

 仕掛けを投入してから目安として7m沈むのに150秒、浅いときは120秒ほど数えるようにしているそうです。

池永さん公演中

・・・ここで残念ながら時間が来てしまいました。
まだまだ講演の続きがあったそうですが、この続きは来年以降の夏季講座でお話を聞く事が出来るのではないでしょうか?

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●抽選会

 参加費1,000円で、1,000円以上の景品がもらえる恒例の抽選会がありました。
目玉は「がまかつのロッドケース」!!受付時にもらった冊子の裏に書いてある番号が自分の番号になるのですが、順番に抽選番号が呼ばれて当選者が決まります。

抽選景品 抽選景品
抽選景品 抽選中

一通り抽選会も終わり、目玉商品は池永さんとジャンケンで勝ち残った人が手にすることになります。
最後の大物・・・ロッドケースは勝ち上がった5名のジャンケンで決まり、最後まで大盛り上がりの中終了となりました。

ジャンケン ロッドケースを見事にゲット!!

今年は例年と違い、開催が土曜日の昼間となった為、スタッフの人数や参加人数が少なかったそうですが、来年は例年通りの日曜日の夕方に開催したいとの事でした。まだ確定ではありませんが、とてもためになる夏季講座です。来年も開催された際には是非とも参加されることをお勧めいたします。
実際に「???」な事もハッキリするかもしれませんよ!!

投稿者 fujishima : 2008年10月23日 22:04

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