Charan Paulin (チャラン・ポラン)
不思議なフランス人日本料理愛好家「チャラン・ポラン」氏が考案する「日本のごはん+α(プラスアルファ)」をテーマにした創作料理を作家達の作品がならぶアート空間で楽しむ☆
窓から見える「象の鼻パーク」(大さん橋国際客船ターミナルに隣接)や、その先に広がる横浜港を眺めながら、作家達が作ったテーブルやイス、そして暖かみのある器に盛りつけられた手作りの創作料理に舌鼓を打ち、ほっこり気分を味わえる、アート感覚溢れる素敵なお店が昨年9月にオープンしました!
不思議なフランス人日本料理愛好家「チャラン・ポラン」氏が考案する「日本のごはん+α(プラスアルファ)」をテーマにした創作日本料理を提供するこちらの店舗。同氏の存在のようにユニークな店名「Charan Paulin」(以下チャラン・ポラン)が実に印象的で、お店の名前を聞いただけでもなんだかワクワクした気分になってしまいます!
店舗のオススメは、なんといってもランチタイムに提供される「京料理」をベースにした「和」のおかずを取り入れた、「チャラン・ポランなおばんざいプレート」!
聞いただけでわくわくするようなこのプレートランチは、AとBの2種類があり、週替わりでおかずが変更されるのが特徴!
今回のレポートでは、「チャラン・ポランなおばんざいプレート」をはじめ、デザートやディナータイムの人気一品料理、さらに店舗内で目にすることができる、作家達の作品紹介など、「チャラン・ポラン」の魅力をたっぷりとお届けします!
(レポート:井手悠哉、上野仁美)
Charan Paulin (チャラン・ポラン)
住所:神奈川県横浜市中区海岸通1-1 湾岸通壱番館 2F
電話番号:045-651-5881
営業時間:11:30~23:00
定休日:月曜日
URL:http://arahabaki.jp/charanpaulin/
象の鼻パークの目の前!
最寄り駅は、みなとみらい線「日本大通り駅」。「A1」出口を出て「象の鼻パーク」方面へ歩いていくと、徒歩約3分ほどで店舗に到着します。
周辺マップ
白を基調とした閑静な空間にアートが溢れる!
昭和6年に竣工した、古きよきモダンな佇まいのビルの2階にある「チャラン・ポラン」。
店内に入り、踊り場がある階段を抜けていくと、「チャラン・ポラン」へ通じるドアが見えてきます。
▲こちらの看板が目印です。
▲踊り場のある階段を上った先にドアが見えてきます。
ドアを開けると、やわらかな光につつまれた、白を基調とした閑静な空間が目にとびこんできます。
店内に流れる透き通るような音色、窓から差し込む木漏れ日をスポットライトのように受けながら佇む作家達の作品、そして横浜港を一望できる「象の鼻パーク」の風景などが一体となって「チャラン・ポラン」 独特のアート感覚溢れる非日常が作り上げられています。
▲店内内観。白が基調で、とても澄んだ雰囲気があります。
▲窓から見える外の風景。「象の鼻パーク」を正面に、左には「みなとみらい」、右には「大桟橋」、そして奥には「横浜港」を臨むことができます。
▲各テーブルや壁に飾られている作家達の作品も店内に彩りを添えています。
作家達の作品紹介
店内の入り口脇にはギャラリースペース「+Wall」があり、どの作品も素敵な個性に包まれているので、見ているだけでも楽しくなりそう!
▲福岡県宮若市に在住の陶器作家「石原稔久」さんの作品。 ちなみに陶器はチャラン・ポランでいただく料理に使われており、陶器以外にもこのようなオブジェを制作されています。
▲神奈川県在住の作家「小原 聖子」さんのアクセサリー。作品一つ一つに手作りの温かさを感じます。店内には「小原 聖子」さんが制作されたオブジェも飾られています。
▲こちらは陶芸家「大西美代子」さんが制作した、一見するとキャンドルのような淡くて柔らかい釉薬の色味が印象的な陶器のコップ。 制作の段階で飲み口の縁を滑らかにするのが一般的ですが、こちらの陶器は、あえてそれをしないことで、水が跳ねたような軽やかな躍動感を感じることができます。飲み心地がとても良いのだとか。
▲「成瀬 彩」さん作の手のひらサイズの小さな花入れ。
▲このほかにもワイングラスをはじめ、様々な作品が展示販売されています。
メニュー紹介
「チャラン・ポラン」では現在、ランチ・カフェ・ディナータイムで、「京料理」をベースにした日本のごはん+αの様々な料理を頂くことができます。
今回はその中でも、ランチメニューの「チャラン・ポランなおばんざいプレート」、そしてデザートメニューとディナータイムに頂くことができる、人気の一品メニューをご紹介します!
チャラン・ポランなおばんざいプレート(Aセット)お味噌汁つき 1,000円
ランチタイムにいただけるプレートセットは2種類。「Aセット」は、京料理や和食を中心としたメニュー構成。「Bセット」は、例えばカレーやお刺身など、その時々のテーマに沿ったメニュー構成になっています。
どちらも週ごとにメニュー内容が変わっていくので、いつ訪れても新しい味に巡り会うことができます!
楕円形にかわいく盛られたごはんと、磁器の器でいただくお味噌汁。ごはんの湯気と共にうっすら香るトウモロコシの甘い匂いを感じるだけでも、お店の雰囲気と相まってやさしい気持ちになってしまいます。
また、素朴なとうもろこしごはんは、主食なのでおかずの味を邪魔しないように、ほんのり味付けされており、白米のつぶ立った食感と、とうもろこしのプリっとした二つの食感が楽しめます。
なめことみつばが入った味噌汁は、赤だしを使っているのでうま味とコクがたっぷりあり、少しずつ丁寧に味わいたくなるような一品です。
表面をカリっと香ばしく焼き上げたアジの上に、和食では珍しいアボガドのソースをトッピングした創作料理。
「洋」のイメージがあるアボガドですが、蒲焼きの味を邪魔することなく、そして淡泊になりがちな白身魚に程良いアクセントを与えています。
生姜とあさりの時雨煮は、「これぞ佃煮」といった感じ!弾力があるあさりを噛めば噛むほど、ほどよい甘しょっぱさが、ジュワっと口いっぱいに広がっていきます。とうもろこしごはんとの相性が抜群なのが印象的!
「かぼちゃと小豆、どちらの食感もホクホクしているので”いとこ煮”なんです」というスタッフのコメント通り、かぼちゃが口の中でホロリととろける食感と、一粒ひとつぶに存在感がある小豆のホクっとした食感のハーモニーが素敵なおかず。
いんげんのシャキシャキ感と、プニュっとした噛みごたえが何ともいえない心地よさを感じさせてくれる白玉の異なる2つの食感も印象的。
餡におからを使い、餃子ではなく春巻きの皮を使うなど、ちょっと変わった「チャラン・ポラン」オリジナル餃子!餡には、お肉を入れないことでヘルシーな仕上がりになりながらも、サクッとした春巻きの皮や、甘辛く味付けされたソースの効果によりボリュームも増し、男性の方でも充分食べごたえが感じられます!
うま味をたっぷりと吸い込んで、食べるごとにみずみずしさが広がるナスやパプリカもさる事ながら、こちらのおかずで一番印象深いのが、ふんわり衣に包まれた豆腐です!
箸でやさしくつまんで、そっと口の中に運ぶと、絹の舌触りの余韻を残しながらあっという間に溶けてなくなってしまいます!
もずくそうめんは、梅のほどよい酸味と白だしをベースとしたあっさりとしたつゆの味が、そうめんともずくの喉越しをより爽やかなものにしているのが印象的!暑いこの時期にぴったりな季節を感じる一品です。
キャロットケーキ 400円 (17時以降500円)
週替わりでメニューが替わっていく「チャラン・ポラン」のスイーツ。取材当日のメニューは「キャロットケーキ」。
キャロットケーキといっても、ニンジン特有の臭みは一切なく、代わりにシナモンの落ち着いた香りをふんわり感じることができます。
ちなみに、ニュージーランド産のバニラアイスに濃いめのコーヒーをかけていただく、「アフォガード」(700円)がおすすめ!こちらは「固定メニュー」なのでいつでも注文が可能です。
モロヘイヤのかき揚げ 700円
「チャランポラン」で過ごす夜の時間を彩ってくれるたくさんのディナーメニューの中から一品料理を一品ご紹介いたします。
カルシウム、カロチン、ビタミン群などを豊富に含む「モロヘイヤ」がたっぷり使用されたこちらのメニュー。モロヘイヤと一緒に揚げられているトウモロコシが、噛むごとに弾けるように顔を出すのが特徴。ディナータイムで提供される日本酒とも相性抜群です!
ドリンクメニュー
カフェタイムからディナータイムまで、注文できるドリンクメニューは、定番のコーヒー、紅茶をはじめ、自然米と水だけをつかった乳酸菌の自然発酵飲料、「米グルト」(600円)や、自家製の生姜シロップに炭酸水を注いで味わう、「生姜炭酸」(600円)などもあります。
▲「生姜炭酸」(600円)。生姜の味をしっかりと感じながら、どこか素朴で懐かしい風味です。
▲カフェオレ(600円)。濃いめのコーヒーに、たっぷりの牛乳をかけていただいます。
「チャラン・ポラン」スタッフ・田村かの さんインタビュー
▲「チャラン・ポラン」スタッフ「田村かの」さん(右)
Q:こちらのお店はオープンして間もないそうですが。
「そうです。2011年9月22日にオープンしたばかりなんです。私たちは元々、葉山にあるギャラリー”ARAHABAKI”(あらはばき)で、お付き合いのある作家さんの展示会やワークショップなどを行っていたのですが、そこで展示されている作品を実際に使っていただきたいという想いで、このお店をオープンいたしました」
Q:「ARAHABAKI」とは、どういう意味なのですか?
「”ARAHABAKI”とは、日本の神様の一柱、荒覇吐(あらはばき)から名前をいただきました。この神様は旅をする神様で、旅の安全などをお見守りしてくださるんです。私たちのギャラリー”ARAHABAKI”も旅をテーマにしておりまして、”ARAHABAKI”を目指してやってくる旅人の皆さまに、テーマ性のある企画展や個展を通じて、創り手の感性の中にある”旅”を感じていただきたいと思っております」
Q:「ARAHABAKI」と「チャラン・ポラン」が企画などでリンクすることはあるのですか。
「そうですね。+Wall(プラスウォール)という名前で、チャラン・ポラン店内の壁面やエントランス付近を展示空間に使っており、”ARAHBAKI”で展示をしてくださった方々の作品や、”ARAHABAKI”で常設している作家さんの作品の一部をご覧いただけるようにしております」
Q:最後に、「チャラン・ポラン」の今後についてお聞かせください。
「日本のごはん+αというかたちでやらせていただいているのですが、”+α”の部分をもっと充実させていきたいですね。例えば、現在お昼の『おばんざいプレート』のBランチの方で、『チャランポランのカレーツアー』と題し、薬膳カレーや、ミャンマーのアッサムラクサ、キーマカレーなど毎週様々な料理を提供しているのですが、今後はもっと色々なことに挑戦してみたいと思っています。まだまだオープンしたばかりなので、これからどんどん発展していけるようにしたいと思います」
ギャラリー・ARAHABAKI 紹介
葉山の閑静な住宅街の一角にあるギャラリー・ARAHABAKI。板金職人のハンドメイドによる板金鎧貼りで造られた建物の一階部分が展示スペースとなっており、大体2カ月に1回のペースで、作家達の展示やワークショップが開催されるのだそう。
なお、現在は、展示期間中のみの営業となっているので、あらかじめ「チャラン・ポラン」や「ARAHABAKI」ホームページなどで日程をご確認ください。
ギャラリー・ARAHABAKI
住所:神奈川県三浦郡葉山町堀内1508-3
電話番号:080-5422-5215
URL:http://arahabaki.jp/
▲ギャラリー・ARAHABAKI外観。
▲取材当日は、古道具屋であり布の作家でもある「奥田早織」さんの個展、「touch a color」が開催されておりました。
個展期間中には、裁縫道具を持ち寄って約180cmほどの細長い紐を作り上げるという楽しげなワークショップも開催されたのだとか!
ARAHABAKI周辺マップ