歴史と産業とデザインと……。
パワナビ松田です!昨日は、延岡市内で開催された、社団法人日本観光振興協会の「丁野朗常務理事」(画像中央)をお 招きしての観光セミナー(主催:広域観光ひむか共和国実行委員会)に出席しました。「新たな観光で拓く地域の魅力」をテーマに、丁野氏より全国の様々な事 例など交え、「時代変化と顧客価値」「地域資源を活かす編集視点と編集手法」「地域への投資とマネージメント」といったお話しがあり、その後、丁野氏を囲 み、宮崎県北エリアで観光関連事業に携わる方々とワークショップを行いました。
ここからは個人的な感想です。
「観光」や「まちづくり」において、その地域に根づいた「歴史」と「産業」を認識し、それらのストーリーや関係性をしっかりと「デザイン」(視覚的おしゃ れを追求するという意味ではありません)することの重要性を感じると同時に、バランス感覚に優れた意識やアイデアをもてる「人」を、地域がどれだけ育てる ことができるかがとても重要だと感じました。そうした部分がそのまま地域のセンスとなり、全国的なイメージとなってしまうからです。
過去と比べ、交通機関もさることながら、インターネット環境の進化も加速し、誰もが簡単に、そしてリアルに地方のモノと全国のモノ、さらに世界のモノと を比べ、じっくりと吟味することが出来るようになった今日、田舎や都会に限らず、たとえ過去に華々しい時代があったとしても、今現在、進化や更新を怠り、 磨くことを忘れ、放置されているモノには誰も興味をしめさなくなっています。さらに他力本願な部分が多く、独自性のないものは、「比べられるステージ」に すら上がることができなくなっています。
特に地方都市は、十何年か以前であれば、他地域との情報交換がスムーズではなかったからこそ、テレビ番組の放映が二週間遅れていようが、流行における都 会とのタイムラグが5年や10年あろうが「田舎だからしょうがない」と笑ってごまかすことができましたが、今は何を言ってもいいわけにしかならなくなって しまいました……。
新しいことをするにせよ、古いものを守るにせよ、やはり、磨くこと、進化することを怠ったモノに大半の人々は興味を示さなくなります。もちろんこれは 「観光」や「まちづくり」といった話しであり、「風化されたものや町に魅力を感じる」といった、個人的趣味とは別なお話しです……。
誰もが京都になることはもちろんできないでしょうが、意識として見習うべき点は多いとも感じます。歴史や産業を含め、環境は人がつくり、そして環境が人 を育てる……。そんなことから、そこに感覚としてなにげなく無意識にすり込まれていく「デザイン」(街のレイアウトから自然と産業の対比、広告類までの全 て)は、未来をつくる上でとても重要な要素であり、それをつくるのはやはり、そこに関わる「人々のセンス・意識」に他ならないと強く感じました。
自分も手を抜かず頑張らねば……。と少々ダレ気味だった貧弱な魂に「カツ!」を入れられた次第であります。