高千穂・秘境の神社巡り その1
タクシーで行くシリーズ vol4 〜 自然のパワーを求めて高千穂・秘境の神社巡り
宮崎のトップセールスマンである東国原県知事の影響で、最近は全国のメディアでも何かと話題の多い宮崎県……。以前パワナビでも宮崎人コーナーで「カリスマガイド松本孝仁さん」をご紹介した時にふれた「県庁ツアー」などの人気もあり、県外からの観光客が増えているようでが、様々なテレビ番組などの効果もあり、最近は宮崎をもっと知りたいという方が「神話の里・高千穂町」へ集まってきているようなんです・・・。そこで早速、地元の観光に密着している「高千穂交通」の「甲斐専務」に連絡し「今、高千穂町への観光客がとても多いと聞いたんですけど、特に人気のある所はどこなんですか?」とお尋ねすると、「高千穂峡などの観光地はもちろんなんだけど、最近特に人気があるのは、“神社巡り”なんだよね〜」「え?神社巡りですか??」「そうなんです。やっぱり、高千穂が天孫降臨の地というのは、徐々に知られてるようだし、それ以上に自然のパワーを求めて来られる方が県内だけでなく、県外からも多いですよ」との事。
そのようなわけで、特に9月、10月の連休続きの数週間はタクシーをフルに回転させるほどの大忙しさだったとか(*_*)!これまでのタクシーツアーのレポート(下記参照)でも分かるように、高千穂町は見所が盛りだくさんの観光地。VOL.1のレポートでは、観光ツアーのポイントとして、神社もいくつかご紹介させて頂いていましたが高千穂町には、数え切れないほどの神社があるんです。
そこで、今回のタクシーツアーは、地元に強い高千穂交通さんにご協力いただき「秘境中の秘境にある神社巡りの旅」をしてみたいと思います。地図にも載って いないような、細〜い道を進むうちに、本当に今自分がどの辺りを走っているのか分からなり、少し不安になりつつも、まだ見たことのない高千穂の奥の奥の風 景に、ちょっとした冒険心が沸いてきたりもします。それでは、自然の力を肌で感じることの出来る「おすすめのパワースポット」を、高千穂交通さんに三箇所 ピックアップしていただきましたのでご紹介いたします。
(レポート:中本望美)
取材協力:高千穂交通株式会社
住所:宮崎県西臼杵郡高千穂町三田井807-1
電話:0982-72-2145
フリーダイヤル:0120-70-2145
ホームページ:http://www.0982722145.jp
訪れた神社周辺マップ
神々の坐す里〜高千穂の神社
監修:高千穂町商工観光課
本文執筆:佐藤純子
発行元:高千穂町観光協会 (1,100円)
今回のタクシーツアーでは、こちらの冊子「神々の坐す里〜高千穂の神社」を参考にさせて頂きました!高千穂交通さん同様に、神社巡りには強ーーーい味方☆となります。場所や祭神、歴史や由来などが写真つきで詳しく書かれているので、書店などで見かけたら、ぜひチェックしてみて下さいね♪それでは、本を片手に出発ーーーッ☆
只今移動中……。
▲ご協力いただいた「高千穂交通株式会社」甲斐専務(右)と渡辺さん(左)
天岩戸(あまのいわと)神社 天安河原(あまのやすがわら)
鎮座地:高千穂町岩戸1073−1
祭神:大日霊尊(おおひるめのみこと)(天照大神)
→中心市街地より車で約10分
まず、最初に向かったのは、天岩戸神社。こちらは天照大神が天岩戸に篭られたとして有名で、西本宮・東本宮があり、立派なお社を構える大きな神社。連日たくさんの観光客が訪れる、高千穂でもメジャーな観光スポットです。……が、「パワースポット」ということで、その西本宮・東本宮の拝殿ではなく、ここでは西本宮の奥地にある、「天安河原」をご紹介いたします☆
以前は西本宮の横の道を川沿いに奥へと進む山道がありましたが、台風などの悪天候の影響で崩落している場所があり、通行止めになっています。しかし、道沿いに車を停め、少し整った小道を歩いて進めるようになっている別のルートがあり、急な坂道などもないので、自然をゆっくり楽しみながらたどり着くことができるようになっていました。
山の奥深く、澄み切った水が流れる川や、そこに架かる趣のある石橋。山と、川、そして大きな石など全てが一体化し、それが清められた空間のような豊かな雰囲気。まるで天孫降臨時代にタイムスリップしたみたい……。その大自然の中を歩いていると、日常の忙しさも忘れることができ、心が真っ白になるような気分になりました。ちなみに、ここの石橋は、以前はつり橋だったそうですが、自然災害によって壊れたそうです。その名残で、橋のそばにはワイヤーの跡もありました。
川の流れや澄み切った空気を楽しみながら進むと、岩の中にある天安河原が見えてきました。それはとても静かで、やさしく人を迎え入れてくれているような雰囲気に包まれています。ここは神々が集まり、相談していた場所と言われており、拝殿の前には、少し広い敷地がありました。いつしか祈願する際に石を積み上げる風習ができたという天安河原には、途中の小道から拝殿、そしてその奥の河原や岩の上にまでも、丁寧に石が積み上げられていました。その数は数え切れないほどびっしり!!私も願いを込めて、石を積み上げてきました。木の葉も少しずつ色付いているようで、もう少しすると、ここでの紅葉も楽しめそうでしたよ☆
只今移動中……。
▲一旦、日之影町に出て天翔大橋を渡るルートで高千穂町にもどる……。
▲ここはどこ……あの山を目指してるの……そして、その山の中へ……。
秋元(あきもと)神社
鎮座地:高千穂町向山字小藪6781
→中心市街地より車で約30分
地図や口ではまったく説明しようがない小道などもあり、本当にタクシーでなければたどり着けない秘境中の秘境といえるのが「秋元神社」。高千穂交通さんでも、年に数回しかお客様を案内することがないそうです。秋元集落を抜け、民家のすぐそばの小道を通り、離合のむずかしい細い小道を30分近く進み、ようやくたどり着くその神社は、人があまり出入りしないためか、自然の豊かさそのものの姿で堂々としていました。
参道入り口にある手水は、秋元の深い山からの手水は昔から御神水として信仰されていますが、広島大学の研究からも「稀にみる名水」と言われたほどの澄み切った名水なのです。手を清め、鳥居をくぐってゆっくりと階段をあがると、人に侵されていない、まさしく神秘的な広い敷地にたどり着きました。
境内にはとても立派なご神木のイチョウが高くそびえ立ち、周りを囲む木々たちも、優雅にまっすぐ天に伸びていました。それはまるで、宮崎駿監督の「もののけ姫」の世界。木々の間から、精霊や木霊たちが顔を覗かせているようでした。
専門家の話によると、秋元神社は拝殿が「鬼門」を向いているという、めずらしい神社で、とてつもなく強いパワーをもっている場所なのだそうです。また、祭られている国常立尊(くにとこたちのみこと)が国土の神様なので、健やかで穏やかな生活を求められている方におススメなのだとか。口コミでこの神社のうわさも広まっているらしく、わざわざ県外から来られる方や、このパワーを求めて、年に数回訪れる常連の方もいらっしゃるそうですよ。
只今移動中……。
▲五ヶ瀬町方面に向かっているらしいのですが……。
三ヶ所(さんがしょ)神社 奥宮(おくみや)
鎮座地:五ヶ瀬町三ヶ所8736
→中心市街地より車で約30分
高千穂町と五ヶ瀬町をまたがる二上山を目指し、その麓にある二上神社方面ではなく、 六峰街道へと車を走らせ、大自然の中を山の上の方に向かって進みます。すると……「え??あんなところに神社があるの(上画像)!?」と思わず身を乗り出してしまいました(@_@;) 下から見ると、山の岩肌にお社がくっついているのが見えるのです。本当に神社がただくっついているかのようなのです。その光景だけでもまさに“秘境”。その脇には、そこまでの長ーーい階段があるのが見え、確かにたどり着くことができるようになっているの様ですが……ちょっと不安……(ーー;)
タクシーを降り、一呼吸して気合を入れなおし、早速登ってみることにしました!二上山男岳登山口から進むようになっており、その道のりはまさしく「登山」(^_^;) ひたすら小道を登っていると、雨が降り出し、登山にはちょっと厳しい状況になってきました。しかし、あの秘境をこの目で見てみたい!そんな思いで上を目指して進んでいくと・・・パァッと広い空間が現れ、その中に拝殿が堂々と建っていました。
そこからの風景はまるで雲の上に立っているかのような別世界。自分より下の方に山の頂上や雲が流れるのが見え、まるで世界の果てまで見渡せるかのような神秘的な光景でした。
天孫降臨の話にでてくるような神様や天女たちは、いつもこのような景色を見ていたのでしょうね。そんなロマンに浸り、ただゆっくりと流れる時間を感じながら自然のパワーをもらってきました。
またさらに登ると、二上神社の小さなお社へとつながっていました。大昔から山岳信仰の地として親しまれている所なのですが、山深く、冬は特に雪の影響もあり参拝が難しい為、二上山の麓に三ヶ所神社、二上神社が建立されたそうです。「登山」と言っても、きちんと整備された階段があるので思った以上に大変ではありませんでした(^^♪ また、途中急な階段のそばに小さなお社があり、奥宮まで登ることができない方の為にお参りできるようになっていましたよ☆
秘境の神社巡りはここでおしまい……。あとは帰路へ
さて、高千穂 秘境の神社巡りはいかがでしたか?猛暑も過ぎ去って秋も深まり、ご神木のイチョウの大樹や、参道のもみじなどが色あざやかに衣替え始めていました。紅葉の輝きの風景と共に、神秘的でロマン溢れる神社めぐりを楽しんでみてはいかがでしょうか……♪