そばや『吟匠庵』(ぎんしょうあん)
「美味しくないものを出せばすぐに人は来なくなる」。県内外の蕎麦ファンに親しまれている本格手打ちの『そばや吟匠庵』!
皆さん、お蕎麦は好きですか?宮崎では圧倒的に「うどん」がメジャーだと思うのですが、「やっぱり蕎麦派!」という方も多いのではないでしょうか?美味しい蕎麦を求めて全国を旅する人がいるほどに魅力があり、また、奥が深い「蕎麦」。
今回ご紹介する本格手打ちの「そばや吟匠庵」さんにも連日、各地の蕎麦通な方達が来店されているようです。 「美味しくないものを出せば、すぐに人は来なくなる」と店主の時任さんは何度も繰り返します。専門店ならではのこだわりを「タマキsan&ナツミsan」と一緒にご紹介します!
(レポート:甲斐英利)
そばや 吟匠庵
住所:宮崎県宮崎市神宮西1-17(県立図書館北側)
TEL:0985-22-1519
営業時間:11時30分〜15時、17時30分〜21時
(オーダーストップ20時30分
定休日:月曜日
駐車場:有り
店舗周辺マップ
店舗案内
ベージュの外観が目印の吟匠庵さん。門をくぐって庭を通り、お店に入るというのは、門の大きさや、庭の広さに関係なく、期待感が膨らみます。
店内に入り、最初に目に入ってくるのがタマキsanが指さしている「今日のそば粉は椎葉産です」という張り紙。
美味しいそば粉を求めて辿り着いた椎葉産の そば粉が現在は中心だそうですが、時期などによっては、別の地域のそば粉を使う事もあるそうです。いつもチェックして味を比べてみるのも良いですね。
店内は、外観の「和」のイメージとはまたちょっと違った雰囲気。BGMにはJAZZ・・・最初はジャズ???と思ったのですが、これが驚く程しっくり来ます。ちなみにお店の設計は、関東での修業時代、とある切っ掛けで出会った蕎麦屋を数多く手掛ける設計士によるもの。お蕎麦以外の部分でのこだわりも楽しんでみて下さい。
さて、それではタマキsan(写真左)&ナツミsan(写真右)にバトンタッチして、お蕎麦をご紹介したいただきたいと思います!!!
ぶっかけそば&かわりそば
はい!それでは、早速、お出しして頂いたお蕎麦をご紹介したいと思います!今回は、定番のセイロ、かけそばをあえて外して、見て楽しい、食べて美味しい!何よりも「気になる!」2点でございます!タマキの前にありますのは一見セイロのようですが、よく見て頂くとわかる様に黄色がかった「ゆずきり」という季節・食数限定のかわりそば! はい! そして、ナツミの前にありますのは蕎麦が見えない程の具材が目でも楽しめる「ぶっかけ」という名前のお蕎麦です♪
季節限定・一日5食限定の「ゆずきり」 1,000円
ボリューム満点の「ぶっかけ」1,050円
では、まずナツミが「ぶっかけ」そばをご紹介♪ 文字通り、そばつゆを上から「ぶっかけ!」そして、「まぜまぜまぜまぜ・・・」
さて、気になる 具材は鰹節、大根、蕎麦の実、ネギ、その上にのっているのが、単品でも注文できる「そば焼き味噌」そして、本わさびです。 これらの、混ざり具合によって 色んな味が楽しめます。そば焼き味噌が絡むと一気にコクが出たり、鰹の風味に蕎麦の実、大根の食感・・・んーきっとあなたも癖になりますよ!
はいはいはい♪こちらもお忘れなく!かわりそばの「ゆずきり」です!こちらは「御膳蕎麦」という真っ白のそば粉に柚を練り込んだとっても手間のかかる一品!よーく見ると柚の皮のつぶつぶが見えるでしょ?通常の手打ちより、手間も時間も力もかかるこの「ゆずきり」は現在は一日5食限定だそうです。さらに、おいしい柚が手に入る2月末くらいまでの期間限定品!さてお味は・・・んんんんん!口に入れる前も柚の香りがしていましたが、口に入れると、さらに一気に香りが広がります!さらに驚くのは、その食感! そば粉に柚の皮や水分が混ざるので「切れやすいだろうなぁ」と思っていたらビックリ!そんなことはまったくありませんでした!店主さんの話では、このゆずきり特殊な打ち方で麺を打たないと普通のそばのような食感にはならないという事・・・1日5食にも納得がいきます!
店主の「時任さん」にお話を伺いました
甲斐:全てにおいてこだわりがあると思うのですが、特にここというところがあれば教えて下さい。
時任さん:「こだわりというか、「高いだけの価値がある」という事はずっと考えていますね」
甲斐:では、具体的にいくつか食材の事を聞かせて下さい。
時任さん:「鰹節は枕崎のものを仕入れています。同じ鰹節でも燻しに手間暇が掛かる直下火式のものを使っています。旨み・甘みが違いますね。 わさびなども、実際は大きく味を左右するので、気に入った物を生産者の方から直接送ってもらっています、初めは一番高級な物も試してみましたが、必ずしも高い=良いものではありませんでした。他の食材も、良い、美味しい物を毎回選ばせて頂いています」
甲斐:食材を選ぶ時も値段と味のバランスが大事という事ですね。では、そば専門店として大変な事はどういうところですか。
時任さん:「お客さんにそば通の方が多い事でしょうね、それぞれのお客さんにこだわりがあって、実際にいろんなお蕎麦を食べていらっしゃるので舌も肥えてらっしゃいます。旨くなければすぐにお客さんは来なくなりまよ、先にも言いましたが、味と値段のバランスも大事ですね、満足してもらえなければ「高い」という事が先に来て次は来ていただけません。子供で通な方がいらっしゃいますよ(笑)子供は正直ですので、最後まで食べてくれるとほっとします。実は一番手強い通なお客さんかもしれませんね(笑)」
ナツミ:「そう考えると、リピーターの方が多かったり、一人で来られるお客さんも居るって事は凄い事だと思うんです。男性のお客さんも多いし……。私も、いろいろと食べ比べさせてもらったりして……。違いがわかるようになって・・・本当に美味しいそばに出会ってしまって……。んー、やっぱり何度食べてもおいしいわ、ぶっかけそば」
タマキ:「んー、そっか、何度もね……ん? 何度も? 食べ比べ?ん?」
甲斐:はい、そうなんです、実はナツミsanは吟匠庵の店員さんなのでした♪ぶっかけの写真も、つゆの掛かり方が綺麗だったでしょ? ナツミさんは吟匠庵さんで本格的なそばに出会い、すっかりそばの魅力にはまってしまったそうです。通なお客さんの会話からそばの事を覚える事もあるそうです。また、お客さんからの感想などを店主に伝える大事な役になることも。
タマキ:「えぇぇぇ、どうりで、手際も良いし、詳しいわけですね……。では、ぶっかけの残りは私がいただきます(笑)でも、いつも食べているナツミさんでも美味しく、飽きずに食べられるって言うのは本当に美味しい証拠ですよねー素敵です♪」
▲最後に、そば湯も忘れずに……。と、時任さん自らそば湯を注いでいただきました。「そば湯を入れるとつゆの善し悪しが解るって言われてるんですよ。そば湯を入れる事によって出てくる鰹を楽しんで下さいね」
タマキ:「わぁぁぁカツオだぁ!出てきたぁぁ!さっきまではここまでは感じなかったのに……。何でですか???これが、手間暇、こだわりの結果ですか? 美味しいです。 これだけでも飲みたいです(笑)こうなってくると、他のおそばもとっても気になります、鴨南蛮・つけ鴨セイロ・辛み大根おろしそば・・・あぁ、次はぜひプライベートで寄らせて頂きます。今日は本当にありがとうございました♪」
時任さん:「いえいえ、こちらこそありがとうございまいした。それでは、私は夜の分のそばを打ちますのでこれで失礼します!」
そば打ちを見学!
という事で、運良く、そばを打つところを見ることが出来ました。普段は準備中の時間なので見る事は出来ませんが、早い時間にそばが無くなりそうな時は、急遽打つ事もあるそうなので、運が良ければ、そばを打っているのを見ながら食事を楽しむ事が出来るかもしれませんよ!
「水回し」という水を加えてそば粉を混ぜていくところからスタート。しばらくポロポロの状態ですが、途中から一気に塊に・・・そこから練り込んでいき、最初は丸く、どんどん四角くのしていきます。そして、綺麗に切りそろえられていきます。切るのも単純に幅を揃えて切るだけではなく、厚みと幅の関係が一定になるように、調節しているそうです・・・まさに「匠」の技です。ここまで約40分と時間も掛かります。かわりそばはさらに手間暇かかるというのですから驚きですね。
時任さんは、「お客さんにちょっとでも満足してもらって、良い気持ちになってもらえるように」という気持ちを込めて、そばを打つ作業の時はずっと真言を唱えているそうです。吟匠庵のそばは、時任さんのそば、お客さんに対する愛情と気がたっぷり練り込まれたそばなのです。
最後にみなさんでパチリ♪吟匠庵さんのみなさん素敵な、そば、お話、体験をありがとうございました!ナツミさん、モデル姿もバッチリ決まってましたよ♪ご協力ありがとうございました。
レポート以外のそばメニューのご紹介
昼・夜メニュー
・セイロ 750円
・かけそば 800円
・鴨南蛮 1,400円
・つけ鴨セイロ 1,350円
・山かけ 1,080円
・つけとろセイロ 980円
・セイロ天盛り 1,350円
・天ぷらそば 1,400円
・辛み大根おろしそば 1,050円
・かき揚げそば(冷 1,200円
・かき揚げそば(温 1,250円
※これらのそばメニュー以外にも甘味セットや夜のみの酒肴などがございます。