obscur(オブスキュール) [French Cuisine & Bar]
厳選有機無農薬野菜を使用した料理のバリエーションと、コストパフォーマンスの高さが人気!小粋な大人のこだわりが光る隠れ家フレンチレストラン。
高さ約300メートルを誇る、日本一高い超高層ビル「ランドマークタワー」をはじめ、「横浜ベイブリッジ」、大観覧車「コスモクロック21」、「赤レンガ倉庫」などがおりなす、横浜「みなとみらい」の幻想的な夜景に心をときめかせ、そのまま小粋な大人の空間でディナー……。たまにはそんなお洒落な夜を演出してみたいものです。
そこで今回のグルメレポートでは「小粋な大人の空間」を求めて、JR桜木町駅から目と鼻の先にある大人の街「野毛町」を散策していたところ、テーマにぴったりのフランス料理店を発見!早速取材をさせていただきました。
フランス語で「薄暗い」「くらがりの」という意味を持ち合わせた言葉を店名としたFrench Cuisine & Bar『obscur』(オブスキュール)。「無機質の中に有る、有機的な存在」をデザインコンセプトにした、ダークカラーが基調のシックで落ち着いた店内が印象的。
暗がりに差し込む優しい光の中に運ばれてくる、丁寧につくりこまれた色彩豊かなフランス料理の数々は、一皿毎にコアなファンがつくほどオリジナリティ溢れるメニューばかり! 特に厳選された有機無農薬野菜を使用した料理のバリエーションの豊富さが女性達に人気だそう。さらにワインやシャンパンなど種類はもとより、そのコストパフォーマンスの高さも魅力のひとつ。リピーターの誰もが口にする「みんなに自慢したいけれど、自分だけの隠れ家にもしておきたい」というジレンマがそのままあてはまること間違いなしの店舗です。
今回のレポートでは、そのコストパフォーマンスに優れた『obscur』自慢のランチコースのご紹介はじめ、店内の雰囲気や、吉田貴幸オーナーのインタビューなど、『obscur』の魅力を余すことなくお伝えいたします。
(レポート:井手悠哉、マミ)
obscur(オブスキュール) French Cuisine&Bar
住所:神奈川県横浜市中区野毛町2-81-1F
電話番号:045-262-6312
定休日:日曜日
営業時間
・ランチタイム:12:00〜14:00(土曜休業)
・ディナータイム:17:00〜22:00(L.O21:30)
・バータイム:22:00〜翌2:00
ホームページ:http://www.obscur.jp/
JR京浜東北線「桜木町駅」より徒歩5分!
JR京浜東北線「桜木町駅」より徒歩5分。京浜急行線「日ノ出町駅」より徒歩3分の好立地にある『obscur』。今回はJR京浜東北線「桜木町駅」から、徒歩でのルートをご紹介します。
JR「桜木町駅」を降りたら、みなとみらい地区を背にして、県道218号「平戸桜木道路」という大きな通りを野毛町方面へと進んでいきます。
しばらく道なりに歩くと、「野毛3丁目」という交差点が見えるので、その交差点の横断歩道を渡らずに、進行方向かって左側に入ると、すぐに『obscur』の看板が目に入ります。
▲『obscur』外観
▲コースメニューだけではなく、アラカルトも充実!(写真左) 店頭にはフランスが誇る世界有数のシャンパンブランド「ヴーヴ・クリコ」のオブジェがあります。(写真右)
▲『obscur』のこだわり
周辺マップ
フランス語で「薄暗い」などの意味を持つ店名
フランス語で「薄暗い」などの意味を持つ店名『obscur』(オブスキュール)。打ちっぱなしのコンクリートと黒で統一された重厚感のあるテーブルセット。店舗のデザインコンセプトである『無機質の中に有る、有機的存在』の言葉が示すように、ひときわ目を引く木製のバーカウンターや、テーブルを優しいゆらめきで包み込むランプのともしび、そしてサーブされる色彩豊かな品々が、お店全体にあたたかな息吹を与えてくれます。
重厚感とあたたかさ、その二つが程良く混ざりあった店内は、来店されたお客様に必要以上の緊張感を与えず、かといってラフにもなりすぎない、独特の居心地の良さを提供しています。
▲店内でひときわ目を引く木製のバーカウンター。圧倒的な存在感は、このお店のシンボルになっています。
▲ワインはもちろん、その他カクテル類も豊富です。
▲店内内観。無機質なコンクリートと黒の重厚感、そして木のぬくもりのバランス感が居心地の良さを演出。
▲各テーブルに灯されるランプは、お店の雰囲気にあたたかさをプラスしてくれます。
お昼のコース ムニュ デジュネ 2,900円
▲本日の前菜、本日のポタージュ、魚料理or肉料理(プラス700円で両方)、デザート、お飲物
基本的にはディナータイムがメインとなりますが、平日はランチ営業もされており、1,050円の日替わり限定メニューや、1,100円からの週替わりランチ(3種類)も用意されています。
今回はそんな充実のランチメニューの中から、コストパフォーマンスに優れたお昼のコース「ムニュ デジュネ」をご紹介いたします!
本日の前菜
▲黒のプレートに栄える鮮やかな色彩が印象的な個性豊かな前菜6品。前菜という大きなくくりに閉じこめてしまうのがもったいないほど、一品一品にスペシャル感が溢れています。
有機野菜のトマト煮
▲パプリカの赤色と、各野菜にトロッと絡み合うトマトの果肉が食欲をそそる前菜。それぞれの野菜の特徴をしっかりと残しながら、トマトのフレッシュなうま味と香りが口いっぱいに広がります。
タスマニアサーモンのマリネ
▲現代アートのオブジェのように盛りつけられた造形美が個性的なタスマニアサーモンのマリネ。オーストラリア大陸と南極の間にある、世界遺産に指定されるほどの大自然が残るタスマニア島で育ったタスマニアサーモンは、臭さが無く、さらっとした脂が特徴で、こちらのマリネはそのタスマニアサーモンの長所をうまく引き立たせるように調理してあり、さっぱりとした口当たりの後にタスマニアサーモンの嫌味のないコクを感じることが出来ます。
コウイカの詰め物
▲プリっとしたコウイカの中に、北海道産のホタテとドライトマトを混ぜあわせ、詰めこんだ一品。口に入れたときに感じるツルリとした舌触りと、歯切れの良いコウイカの食感を楽しんでいると、ホタテの甘み、そしてドライトマトの酸味が時間差で顔を出し、次第にコウイカの旨味と溶けあいます。
鶏レバーのパテとブランダード
▲グレーの方が鶏レバーのパテ、白い方がブランダード。鶏レバーのパテは、少量でもレバーのコクがぶわっと口の中に香るほどに濃厚で、赤ワインとの相性も抜群です。またレバー特有の生臭さが全くなく、食べる毎に奥深い甘味が口中に広がり、ついつい尾を引いてしまいます。特に「フォアグラはいいけどレバーは苦手」という方には是非試していただきたい一品です。また、「かき混ぜる」という意味のブランダードの中身は鱈とジャガイモ。鶏レバーの濃厚さとの対比でさっぱりした味付けになっており、サラダ感覚でいただけます。時折感じるジャガイモのコロコロとした食感もアクセントになっています。
自家製パテドカンパーニュ
▲「田舎風パテ」の意味あいを持つ、パテドカンパーニュ。口に入れると体温のあたたかさで、豚肉の脂が舌の上でトロけだし、良質な甘さが伝わってきます。上に乗っている紫色の岩塩と一緒に食べると塩味とともに、その甘さがいっそう引き立ちます。付け合わせの黒ダイコンのピクルスも美味!
季節のポタージュ (グリーンアスパラガスのポタージュ)
▲先ほどのバラエティーに富んだ前菜が「動」ならこちらは「静」。タマネギとジャガイモ、さらにアスパラガスを炒め、ピューレ状にしたものに生クリームを加えて出来たポタージュは、その優しい印象通り、素材の甘みと適度な塩加減が絶妙。メイン料理を控えた口とお腹に安らぎをあたえてくれます。
本日のお魚料理(真鯛のポワレ、ふきのとうソース)
▲建物を設計するように、それぞれの食材を複雑に配置して仕上がった立体的なデザインは、味だけではなく様々な角度からお客様を楽しませたいという『obscur』のこだわりを感じることができます。
▲ほのかな苦さと、鼻から抜ける山菜の春の香りが印象的なふきのとうのソースは、皮面をパリっと香ばしく、身はふっくらと焼き上げられた真鯛の絶妙な塩味に、いっそうの深みを与えています。付け合わせの野菜には、今のシーズンしか味わうことのできない、葉タマネギを使用するなど、旬の味覚を体感できる一皿です。
本日の肉料理(和牛ほほ肉の赤ワイン煮込み)
▲メインディッシュにふさわしい、赤ワインソースの深い色合いに包まれた「和牛ほほ肉」の存在感が、ひときわ目を引きます!赤ワインでじっくりと煮込まれたほほ肉は、その重厚感とは裏腹に、わずかに力を入れるだけでナイフがすっと入るほど柔らかく、口の中にほおばると、ほほ肉ならではのジューシーさとフワフワ感を堪能できます。
▲『obscur』がこだわる有機野菜も、うま味をぎゅっと閉じこめるようにソテーしてあるので、一口食べると新鮮野菜のしっかりとした歯ごたえと、みずみずしい甘さが口いっぱいに広がり、メインのほほ肉に負けない存在感を示していいるのがわかります!
デザート
▲ホワイトチョコのムースとオレンジのコンポート、バニラビーンズたっぷりの自家製プリン
▲コースの最後を締めくくるのは、シェフお手製のデザートたち! 一見アイスのようにも見えますが、実はホワイトチョコのムースなんです。シュワ〜っとした口当たりがとても優しく、オレンジのコンポートとも相性が良いので一緒に食べるとまた違った味を楽しむことができますよ!
▲自家製のプリンは、濃厚なプリンとさらっとしたカラメルソースが、軽快な甘さを演出しています。食べた後にぬけるバニラビーンズの香りも素敵です!
その他のメニュー
ランチタイム(月〜金 12:00〜14:00)
・日替わり限定メニュー 1,050円(毎日限定5食のみ)
・週替わりランチ 1,100円〜(メニューは3種類有ります)
日替わり、週替わりランチには、パンorライス、サラダ、スープ、デザート、飲物がつきます。
ディナータイム(17:00〜22:00 ラストオーダー21:30)
・ムニュ ドゥ ジュール 3,900円
シェフの日替わり特選6品、要予約(当日まで予約可)
・ムニュ オブスキュール 5,000円
お肉料理を別メニューから選べるプリフィックススタイルで全7品 要予約(当日まで予約可)
この他アラカルトも充実で、22:00〜翌2:00はバータイムの営業もしております!
オーナー・吉田貴幸さん インタビュー
▲『obscur』オーナー・吉田貴幸さん
Q:店舗のコンセプトについて教えてください。
「まず、店名の『obscur』(オブスキュール)ですが、フランス語で”薄暗い場所”というような意味があります。イメージとしては、薄暗い空間に灯るオイルランプのように、光の温かさや安心感、そして懐かしさをお客様に提供していきたいという思いから名付けました。お店のコンセプトとしては、例えば、冷たいコンクリートと、あたたかい木の温もり、黒いテーブルの上に映える白い食器など、”対比”つまり、コントラストを演出できる空間にしたいと考え、デザインしました」
Q:店内に飾られている鮮やかな絵画も、モノトーンの空間との対比になっていますね。
「実はあれは店内の装飾ではなく、個展として展示販売しているのです。ギャラリーで個展をされると、展示期間もお客さんの滞在時間も短くて、なかなか目に止まりにくいと思うのですが、当店では展示期間をおおよそ半年くらい設けていますし、なおかつレストランとして営業しているので、お客様の滞在時間も長く、アーティストさんとお客様が繋がりやすい場所になると思うんです。また、展示作品が変わると、お店の表情もがらりと変わるので、その表情の変化もお客様に楽しんでいただければと思っています」
▲店内に飾られた絵画が『obscur』の店内に華を添えている。現在は、水彩画家「藤本けい子」さんの作品が展示されている。
Q:ワインへのこだわりをお聞かせください。
「そうですね、コストパフォーマンスを重視しながら、自分自身でしっかりとテイスティングをし、自信を持ってお勧めできる、常時10種類前後のワインを取りそろえております。そして自分の考えの中で、ハウスワインが美味しいお店は何を食べても美味しいという考えがありまして、当店でも20種類の中から、季節ごとに厳選したハウスワインを選んでいます。また、シャンパンはフランスが誇る世界的なブランド『ヴーヴ・クリコ』のみをご提供しております。実は『ヴーヴ・クリコ』をグラスで提供したいという思いがありまして、当店では、シャンパンの種類を1つに絞ることにより、お客様に気軽にグラスで楽しんでいただけるよう工夫しております」
▲こだわりの「ヴーヴ・クリコ」。泡の立ち方が非常にきめ細やかで美しく、口に含めば、爽やかなでキレのある口当たりとフルーティーな香りが楽しめます。
▲いまオススメの赤ワインを吉田さんに選んでいただきました。1本目は「オー・メドック・ジスクール」(6,800円、向かって左側)。コストパフォーマンスに優れており、お値段以上の味わいが楽しめます。2本目は「クラレンドル・バイ・シャトー・オー・ブリオン」(7,500円、向かって右側)。特級格付第一級のシャトー・オーブリオンの血を引く由緒ある1本だそう。
今日はありがとうございました。
▲スタッフの皆さんと。