この道40年!洋服補正のシルエット・稲用正博さん


投稿:2014.06.02

「この道何十年」という職人さんの仕事風景を見るのは実に気持ちがいいものですよね!無駄のない動きは美しく、小気味良い作業音は、つまらない音楽を聴くよりもずっと心地よく感じることができます。

この道40年!洋服補正のシルエット・稲用正博さん

そんなことから、今日は、JR延岡駅の駅前商店街「サンロード栄町」にある、『洋服補正のシルエット』の経営者であり、この道40年の大ベテランでもある、稲用正博さんの作業風景(テーラーメードの裁断風景)を撮影しました。
テーブルいっぱいに広げられた美しい布の上を、一定のリズムでためらいなくチャコを滑らせ、大きなハサミで正確にラインをトレースするその光景に、ついつい見入ってしまいました……。
とても高価な生地だけに、きっと自分だったら、裁断どころかいつまでたっても一本の線すらひけないでいると思います(笑)

この道40年!洋服補正のシルエット・稲用正博さん

ちなみに、稲用さんの話によれば、ご自身がこの道に入られたころは、延岡市内にも何十軒もの仕立て屋さんがあったそうですが、いまではテーラーメード対応可能な個人店舗は、ほんの数店になってしまったそうです……。そんなことから、現在ではその豊富な知識と経験を活かし、地元では「ファッションドクター」的な存在として、年齢性別、そしてジャンルを問わず多くの人々のお洒落をサポートされています(若い方からのリメイクなどの相談も多いそうです)。
稲用さんの仕事ぶりと話しを聞きながら、とにかく、その道で何十年も立ち続けているという事実には、どんなに気の効いたうたい文句を持ってきても勝てないな〜って思いました。
どの業界も同じでしょうが、近年の傾向として、仕事を選ぶ基準が「仕事」よりも「条件」のほうが重要度が高かったり、また社会情勢からも、転職を繰り返す、または繰り返さざるをえない状況が多い時代ですから、この先ますます「この道何十年!」に今以上の価値が出るのではないでしょうか?というか、出ない社会にはいたくありません(苦笑)

 


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